5月16日(金)
成田→アムステルダム
さあ、皆様の浪漫の旅がスタート!ご旅行をお申し込み頂いてから、この日を楽しみに首を長くしてお待ちになっておられたことでしょう。成田空港よりKLMオランダ航空862便にて大空へ飛び立ちました。約12時間の空の旅を終え、多彩な魅力が溢れる街アムステルダムに無事到着しました。スキポール空港から、ベアトリックス女王のお住まいハウステンボスを経て、オランダの政治の中心地ハーグのホテルに向かいました。明日からの船旅に胸を弾ませながらお休みになられました。
5月17日(土)
アムステルダム(オランダ)
オランダの首都アムステルダムの観光をしました。まず、ゴッホ美術館で炎の画家ゴッホの作品を鑑賞し、色彩の変化と共に移りゆくゴッホの心情を察しました。絵筆にたっぷりと絵の具をつけて勢いよく、色を重ねて描かれている名作の数々。教科書や雑誌で見てきた作品と実際に対面できて嬉しい気分になりましたね。次に、東京駅のモデルになったアムステルダム中央駅のそばから運河クルーズをしました。運河に浮かぶボート、天まで伸びるような尖塔を持つ教会、アンネフランクの家などアムステルダムの町並みが陸とは違った角度から目に映りました。その後、豪華客船センチュリー号が待つ港へ向かいました。心地よい緊張感の中、港での乗船手続きをし、ますます気分が高まりました。今回は、どんな素晴らしい出会いが私たちを待っていることでしょう。
5月18日(日)
終日航海(北海)
朝、キャビンで目を覚ますと、センチュリー号の中にいることを改めて実感されたのではないでしょうか。本日は北海を終日航海。船内では、さまざまなイベントがありました。さっそくニューヨーク育ちのプロダンサーのダニエルと笑顔が素敵なバネッサが指導してくれるダンスクラスに参加された方もおられましたね。夕食後、セレブリティーシアターにてキャプテン主催の乾杯タイムがありました。貫禄のあるキャプテンが多い中、今回は、若い笑顔の素敵なギリシア人のキャプテンがさわやかに挨拶されました!
5月19日(月)
エジンバラ(スコットランド)
ヨーロッパで屈指の美しさで知られているスコットランドの首都エジンバラに寄港しました。港を出発してまもなく、一面にのどかな菜の花畑が広がり、草原には羊がのびのびと戯れていました。由緒ある石造りの大学、数世紀にわたりスコットランド王の居城であったエジンバラ城、かつて王族が馬車に乗って城と宮殿を行き来していたロイヤルマイル、15世紀のスコットランド国教会のセント・ジェイルズ教会、尖った屋根の家々や石畳の小道など、時の魔法に絡めとられたような中世の街角が残っていました。タータンチェックのユニフォームを着た衛兵はユニークで、町の景色も映画のワンシーンを見ているようでした。
5月20日(火)
インヴァネス(スコットランド)
スコットランドのハイランド地方の中心都市インヴァネスに寄港しました。まず、シェークスピアの傑作「マクベス」の舞台として有名なコーダー城を訪れました。14世紀の当主が「ロバが休む所に城を建てよ」というお告げを聞いて、ここにお城を建てたとか。オーナーのコレクション、ロバが休んだといういばらの木、鳥のさえずりに心が癒された庭園がありました。昼食後には、幻の恐竜ネッシーで有名なネス湖に行きました。ネッシー目撃多発地帯のアーカート城は、イギリス軍との戦いの深い歴史を物語っていました。私たちもネッシーの実在を信じ、カメラを片手に証拠写真を撮ろうと熱が入りました。
5月21日(水)
カークウォール(オークニー諸島)
オークニー諸島最大の島カークウォールに寄港しました。どこまでものどかな羊や牛の牧地が続き、雄大な自然美に引き寄せられました。新石器時代のスカラブレエ遺跡はエジプトのピラミッドより歴史があり、5000年の時を経て、見事に保存状態良く残っているとは、なんとも信じがたいことでした。石壁・暖炉跡・石製ベッドなどを目の前に当時の暮らしを思い浮かべると、その時代の人々の息吹を伝えるような不思議な香りがし、いにしえの栄華を垣間見ました。イギリスの王室の方々も訪れたという17世紀の邸宅スカイルハウスを見学し、紀元前2500年~2000年に建てられた魅惑のストーンサークルに向かいました。5mを越す巨大な石が建ち並んでいるのを見て、スケールの大きさに仰天!この感動をより多くの人に伝えるためにも、未来の世代に自然遺産を残していかなければと思いました。
5月22日(木)
終日航海(大西洋)
落ち着いた雰囲気の豪華客船の中で、豊かな時の流れを心ゆくまで満喫されました。船の中では優雅な時間を過ごし、港に着くと船を降りて見知らぬ文化にふれる・・・船旅ならではの醍醐味ですね。本日のドレスコードはフォーマル!エレガントな雰囲気を漂わせるレストランでのお食事。食後は華やかな衣装を着たスタイル抜群のセレブリティーダンサーとシンガーのショーに釘付けになられました。21時頃に日没で、沈みゆく夕陽が空を真っ赤に染めて、何とも言えない味わいを醸し出していました
5月23日(金)
ベルファスト(北アイルランド)
悲劇の客船「タイタニック」が建造された北アイルランド最大の都市ベルファストに寄港しました。昨日までとは対照的に工業が盛んで、港周辺は巨大なクレーンが建ち並んでいました。歓迎の音楽演奏を聴きながら、笑顔でタラップを降り、バスに乗り込みました。ヨーロッパでも傑作といわれる古典ルネサンス様式のシティーホール、小さいながらも風格のあるグランドオペラハウス、赤と黄色のレンガで作られた チューダー様式のクイーンズ大学、高台になるベルファスト城、イギリス本土から運ばれた石灰岩で造られた北アイルランド議会を見学されました。ベルファストの町並みは、モダンな中にもクラッシックな香りを漂わせ、近代的なビルと歴史を感じさせる古い建物がうまく調和していました。
5月24日(土)
ダブリン(アイルランド)
古代ケルト人の伝統やカトリック文化が息づいている歴史のある町ダブリンに寄港しました。ダブリンはアイルランドの首都で、多くの有名な作家や芸術家・音楽家がこの町から生まれました。アイルランド最大の教会である聖パトリック大聖堂、アイルランド国教会の主教会クライスト・チャーチ大聖堂、伝統のあるアイルランド最古の大学で ノーベル賞を受賞したサミュエル・ベッケットなど著名な文化人を輩出したトリニティー・カレッジをご覧になられました。ツアーの後、テンプルバーにて憧れの本場ギネスビールで乾杯された方もおられました。
5月25日(日)
終日航海(ケルト海)
本日は終日航海。お部屋でプライベートな時間を過ごされたり、イベントに参加されたりしました。さて、不思議なもので、船の中でよく顔をあわせる行動パターンがご自身と似ている方がおられませんでしょうか。日に日に笑顔で挨拶できる顔見知りが増えてきましたね。夕食のレストランではヘッドウェイター・ウェイター・アシスタントウェイターたちによるベークド・アラスカの行進があり、白いナプキンを頭上で振り、拍手をしながら笑顔がいっぱいでとても盛り上がりました。ベークド・アラスカの行進を見ると、クルーズも終盤に近づいてきたことを実感します。
5月26日(月)
セントピーターポート(チャネル諸島)
イギリス直轄地のチャネル諸島のガーンジー島は、乳牛のガーンジー種の原産地として知られています。また、セントピーターポートには、フランスの文豪ビクトル・ユーゴが住み、「レ・ミゼラブル」や「海で働く人々」を書き上げた家があります。残念ながら、天候不良のため上陸できませんでしたが、悪いこともあれば良いこともあると気持ちを取り直して、明日からの観光により期待が高まりました。願いが通じ、天気が回復し、17時にルアーブルに入港しました。
5月27日(火)
ルアーブル(フランス)
フランス北部ノルマンディー地方の大港湾都市ルアーブルに寄港しました。ルアーブルは、フランソワ1世が1517年に開いた港で、ヨーロッパ第5の港です。モネの描いた「印象・日の出」は、ルアーブルの港を描いたもので、これがきっかけで印象派が生まれたと言われています。ツアーのハイライトの一つ孤島に浮かぶ幻想的な修道院のモンサンミッシェルを観光しました。憧憬のモンサンミッシェルが遥か遠くに見えた時には、何とも言えない感動で気持ちが高まりましたね。修道院までの参道グランドリューを歩いている時には、かつての巡礼者が喜びいっぱいでこの道を歩いている光景が頭に浮かびました。最後の寄港地を締めくくるのにふさわしい絶景を堪能した一日でした。
5月28日(水)
終日航海(ドーバ海峡)
下船日前日。朝から念願のキャプテンとご対面。皆様の思い出のアルバムのフィナーレを飾る素敵なお写真ができましたね。本日は、澄み渡った美しい青い空の下で、爽やかな陽射しを浴びながら、海風に肌が心地いい一日でした。夜、荷造りをする心境が複雑。本当に終わってしまうのかなぁ。やっと船生活に慣れてきたと思ったのに・・・。クルーと最後のお別れの挨拶。1つ1つの縁・・・地球上にこんなにたくさんの人がいる中で、出会えて本当によかった!今回のクルーズが皆様にとって思い出深いものになりましたでしょうか。
5月29日(木)~5月30日(金)
アムステルダム(オランダ)→ 成田
いよいよ下船日。アムステルダムに着岸!何度も後ろを振り返り、後ろ髪がひかれる思いでセンチュリー号と最後のお別れ。アムステルダム国立美術館で巨匠の残した名画をご覧になり、お食事を召し上がって頂きました。その後、アムステルダムの空港より、日本へたくさんの思い出と一緒に飛び立ちました。クルーズのご旅行の余韻に浸りながらの空の旅おつかれさまでした。皆様、お帰りなさい!黄金の国「ジパング」へ・・・。次の航海はいつでしょうか。また、新たな夢の世界が皆様をお待ちしています。
それでは皆様お元気で・・・さようなら
添乗員日記担当