12月20日(木)
成田→ロンドン
日本の玄関口である成田空港に全員ご集合頂き、いよいよ旅の始まりです!スーツケースが30キロもあったお客様がいらっしゃいましたが、超過料金なしで乗ることが出来てよかったですね。12時間の空の旅を経て、ロンドン・ヒースロー空港に到着しました。空港を一歩出ると、身を刺すような冷たい空気でした。バスに乗って市内まで移動し、ハイドパーク近くのロイヤルガーデンホテルに泊まりました。長い一日、お疲れ様でした。
12月21日(金)
ロンドン市内観光、乗船(ザザンプトン)
ロンドンの市内観光では、世界遺産のロンドン塔で写真タイムを取りました。何年か前にいらっしゃったお客様は、ロンドンブリッジの色が塗り替えられ、鮮やかになっていることに気づかれましたね。その後、バッキンガム宮殿の近くでバスを降りました。王室の旗は掲げられていなかったので、この日女王様は不在でした。衛兵の交替式では音楽に合わせて衛兵が行進しているところが見られました。レストランで食事をした後、バスで2時間ほど移動し、サザンプトンの港に到着。ドキドキしながら乗船手続きを終えると、クィーン・ヴィクトリアが皆様をお待ちしておりました!17時15分からはコーディネーターの前村あけみさんから船内説明会がございました。いよいよクルーズが始まるかと思うと、皆様ドキドキ・ワクワクされていたのではないでしょうか。
12月22日(土)
終日航海(大西洋クルーズ)
船内は揺れることなく、順調に航海しておりました。終日航海でしたので、広い船内を探検された方、早速ダンスのレッスンにご参加された方など、それぞれ楽しんでおられましたね。夕食はフォーマルだったので皆様ドレスアップをしておられ、いつも以上に素敵でした!17時15分からはポール・ライト船長によるウェルカムパーティーがありました。笑顔が素敵な、優しそうで話の上手なキャプテンでしたね。一緒に写真を撮った後シャンパンで乾杯し、楽しいひと時を過ごしていただきました。
12月23日(日)
ヴィーゴ(スペイン) 入港:8:00 出港:17:00
よみうりオーシャンクルーズ主催のオプショナルツアーでは、サンティアゴ・デ・コンポステーラへ参りました。ヴィーゴは雨が多くて有名な町ですが、この日は快晴でした!皆様を歓迎しているかのようですね。バスに乗り1時間30分でサンティアゴ・デ・コンポステーラに到着。9世紀の始めに聖ヤコブ、すなわちサンティアゴの墓がこの地で発見されて以来、世界中の人々が目指す聖地になりました。「サンティアゴの道」と呼ばれる約800キロの巡礼ルートを、昔の人々は徒歩で行きました。今でも一ヶ月ほどかけて歩く人もおりますが、帰りは飛行機やバスを利用するようです。
町では貝のデザインがよく見かけられます。なぜ貝が巡礼のシンボルになったのか・・・ ①サンディアゴ巡礼を達成した人が新鮮な魚介類を食べて、巡礼の記念に貝殻を持って帰った ②貝の形が各地からサンティアゴに集まる様子を表している ③海に落ち溺れかかった騎士が、聖ヤコブに助けを求めた。すると、騎士の体が浮き上がり、貝殻の浜辺にたどりつき助かったという伝説 ④海に落ちた巡礼者が聖ヤコブに助けを求めると、体に貝がびっしりへばりついて浮き上がったという伝説 ⑤ボッティチェリのビーナスの誕生のように、貝は、新生・再生を意味していて、サンディアゴの巡礼を終えた巡礼者が新しく生まれ変わるからなど、いろいろな説があります。私たちはまず町の中心にある大きな教会に参りました。オブラドロイ広場には市役所、ホテル、そしてバロック式の壮大なサンティアゴ・デ・コンポステーラがありました。一歩中に入ると静寂な空間が広がっており、息を呑むような美しさでした。ご昼食は地元のレストランでシーフード料理を食べました。船内では生のシーフードはあまり出されないので、喜んで頂けたようです。
12月24日(月)
リスボン(ポルトガル) 入港:8:00 出港:17:00
リスボンの緯度は仙台や山形と同じですが、一年中温暖な気候です。昨日に続いてこの日も快晴だったので、日中は汗ばむような陽気でした。大航海時代のエンリケ航海王の建てたジュロニモス修道院、べレンの塔など、世界遺産に登録されている歴史的建造物が見所です。よみうりオーシャンクルーズ主催のオプショナルツアーでは、まずロカ岬へ行きました。ここはヨーロッパ大陸で最も西に位置する岬です。目の覚めるような青空が広がり、「地球は丸いんだなあ」と感じさせられました。その後バスで40分ほど走るとシントラに到着しました。王宮は休みでしたが、シントラの町並みを散策していただけました。この日のご昼食はリスボンの名物料理、タコのリゾットでした。圧力釜で炊いているので、タコがとても柔らかく美味しかったですね。ご昼食の後はジュロニモス修道院に参りました。ジュロニモス修道院はマヌエル1世の命令により、1502年エンリケ王子が建てた礼拝堂の跡地に着工され、主要部分は1551年に完成しました。この日は休館日だったので入ることは出来ませんでしたが、中にはインド航路を発見したバスコ・ダ・ガマのお棺やポルトガル最大詩人ルイス・デ・カモンエスのお棺、マヌエル1世のお墓などがあります。「発見の記念碑」は、1960年にリスボンのテージョ河畔にエンリケ航海王子の 没後500年を記念して建てられました。高さは、52mあり、今まさに出航しようとする帆船をかたどっています。先頭は船の模型を持つエンリケ航海王子です。ガイドは横顔しか見たことがありませんが、皆様はリスボンを出航する時に正面から見えましたでしょうか!?
12月25日(火)
終日航海(大西洋クルーズ)
メリークリスマス!船内ではどのようなクリスマスアクティビティーがあるのかしらと、デイリープログラムを見てみると、朝8時30分からミサ、10時からミサ、11時30分から合唱と、宗教的行事ばかり。あたりまえですが、日本ではクリスマスはただのイベントのひとつですが、クリスチャンの方にとっては厳かな日なのですから。お昼、グランドロビーに現れたサンタクロース、プログラムでは誰もが知っているあの方がサンタクロース ・・・とあったので、誰もがキャプテンだろう予想していたと思います。でも、ちょっとお顔が違うみたい、と首をかしげていると、脇のほうに制服を着たキャプテンが、そっとこのイベントを覗き込んでいました。気が付かれた方は早速キャプテンと一緒にカメラをパチッ!ではいったいあのサンタは誰だったの でしょう・・・?夕方、よみうりオーシャンクルーズ主催のカクテルパーティーがありました。フォーマルの服装で皆様にお集まり頂き、自己紹介をしていただきました。キャプテンは多忙とのことで、来て頂けるか最後までドキドキしながら待っていましたがなんとか時間を作って来て下さいました!ウェイターさんたちに頼み、皆様のカメラでパチパチと撮ってもらいましたね。
12月26日(水)
マラガ(スペイン) 入港:8:00 出港:18:00
よみうりオーシャンクルーズ主催のオプショナルツアーでは、グラナダのアルハンブラ宮殿へ行きました。都を見下ろす丘の上に建てられたアルハンブラ宮殿は、イスラム芸術の結晶と言われております。そのあまりの美しさに、「魔法を使って宮殿を完成させた」とさえ言われました。18世紀の王位継承戦争やナポレオン戦争を経て、アルハンブラ宮殿は荒れ果ててしまいましたが、19世紀の米人作家ワシントン・アービングの「アルハンブラ物語」によって 世界の注目を集め、今は緻密な修復の途中にあります。私たちはまずカルロス5世宮殿を見学しました。ルネサンス様式のこの宮殿は音響効果に優れ、ガイドさんが真ん中に立って手をたたくと、遠くにいる私たちの所まで良く聞こえました。そして最大の見所はナルス朝宮殿です。シンプルな外見の建物ですが、一歩中に入ると繊細な鍾乳洞の石飾りや幾何学模様が壁一面に施されておりました。お城の見学の後は20分ほど歩いてお庭へ参りました。細長い池を囲んで花が美しく咲いておりました。この日は沢山歩きましたね、本当にお疲れ様です! オプショナルツアーにご参加されなかった方は船内でゆっくりと過ごされたようです。無理せず自分のペースで旅行を楽しむことができるのもクルーズの魅力の一つですね。
12月27日(木)
終日航海(大西洋クルーズ)
航海がスタートして6日目というのに、すでに今日は4回目のフォーマルでした。1月5日の夜までに、あと何回フォーマルがあるのでしょうか・・・。皆様日本にはいくらでもお洋服はお持ちですが、飛行機で来たので、限られた数しか持ってこられず、フォーマルの日が増えて困ったなぁ、といったご様子のお客様もいらっしゃいました。
12月28日(金)
フンシャル(マデイラ島・ポルトガル) 入港:8:00 出港:17:00
亜熱帯気候のマデイラ島は、「大西洋の真珠」と呼ばれ、ヨーロッパの人々にとても人気のある国際的保養地です。温暖な気候と起伏に富んだ景色が人々を惹きつけます。よみうりオーシャンクルーズ主催のオプショナルツアーではそり滑りを体験して頂きました。車と同じ道をそりで滑るので本当にハラハラ・ドキドキしました。途中で写真撮影がありましたが、降りたところではもう写真が出来ているのでびっくりしました! 皆様とても生き生きとした表情で楽しそうなお顔で写っておりましたね。港からはシャトルバスが出ていますので、私たちの「クィーン・ヴィクトリア」を 眺めながら、カフェでのんびりお茶を飲んで楽しまれた方、ショッピングをされた方など、それぞれ充実した一日を過ごしていただけたのではないでしょうか。
12月29日(土)
ランサロテ島(カナリア諸島・スペイン) 入港:9:00 出港:18:00
カナリア諸島の中で最も東に位置し、アフリカ・サハラ砂漠の風の風を受け、温暖な気候を持つランサロテ島に寄港しました。
とても雨が少なく、先週10か月ぶりに1日だけ雨が降ったようです。世界で初めて海水を淡水化するシステムにより、大切な生活用水が供給されています。よみうりオーシャンクルーズ主催のオプショナルツアーにご参加の方は島の東海岸から西へと進み、「火の山」溶岩地へと到着しました。そして一頭のらくだの両側に乗りました。左側に重い方が乗るよう、ガイドから注意がありましたね。お行儀よく一列に並んだらくだに乗り、荒涼とした溶岩地を回りました。その後、ティマンファヤ国立公園へ参りました。デビルレストランでは、3つのデモンストレーションを見ましたね。 ①70度の石ころを手に取る ②地下5~6mは250度、枯れ草をあてるとたちまち炎が出ました。 ③10mの穴(中の温度は400度!)に水を入れると 瞬間で蒸気となり、穴からしぶきが吹き上がってきました。こちらのレストランでは地熱を使って調理をしているとのことで、大きなサツマイモが 網の上にのっていました。その後、公園内をドライブして火山灰で育てられたぶどうのある売店で休憩し、地元産ヤギのチーズをおつまみにワインの試飲をしました。(この島に牛はいません。牧草地がない為、牛を飼育することが出来ないからです。)ツアーにご参加されなかったお客様は、町をご散策されたようです。シャトルバスは池の近くで止まり、そこから5分ほど歩くとメインストリートです。白と青のコントラストが美しい町でしたね。
12月30日(日)~2008年1月2日(水)
テネリフェ島(カナリア諸島・スペイン) 入港:7:00 出港:1月2日 18:00
朝から青空が広がり、テネリフェ島が近づくにつれ、だんだんとテイデ山が見えて参りました。このテネリフェ島は、カナリア諸島で最も大きな島で、温暖な気候なため、一年中ヨーロッパからの海水浴を楽しむ旅行者が絶えないところです。島の中央に高さ3718mあるスペイン最高峰のテイデ山があるため、北側は湿気が多く、南側は乾燥した気候となっています。よみうりオーシャンクルーズ主催のオプショナルツアーでは、まずはテイデ山へ参りました。海抜0mから一気に登ると体に良くないので、休憩を取りながら2300m地点の駐車場まで参りました。途中の展望台からは、天体観測所や、山頂が雪に覆われたテイデ山がくっきりと見え、素晴らしい眺めでした!ロープウェイで3500mの地点まで上り、外に出ると真冬のような寒さでした。展望台から周りを眺めると、ぐるっと一周カルデラに囲まれていることが良く分かりました。素晴らしいお天気に恵まれ、皆様たくさん写真を撮っておられましたね。
1月2日(水)
終日航海(大西洋クルーズ)
午前10時、10デッキ最前方のコモドアクラブにて、大西洋が広がる素晴らしい景色の中皆様にお集まり頂き、この旅を振り返りながらお話が弾みました。「3番テーブルのあけみさん」ではなく(笑)コーディネーターの前村あけみさんが、今後のクイーンヴィクトリアの運行スケジュールだけでなく、新しく造船されるクイーンエリザベスや、クイーンエリザベス2のラストクルーズなど詳しくご案内してくれました。クイーンエリザベスは2月よりプレ予約が出来るそうですし、クイーンエリザベス2のラストクルーズも若干空きがあるとのことです。横浜から出るコースもありますので、ご興味のある方は是非よみうりオーシャンクルーズまでご一報下さい!
1月3日(木)
ジブラルタル(英国領) 入港:8:00 出港:17:00
ジブラルタルに寄港予定でしたが、悪天候のため接岸できず、寄港をあきらめることに・・・終日航海となりました。白波が立ち、船内が揺れる中ではあはりましたが、ダンスクラスやビンゴ、ショッピングにカジノと船内ライフを楽しまれていた方もいらっしゃいました。
1月4日(金)~1月5日(土)
終日航海(大西洋クルーズ)
1月4日は19時45分からリピーターズパーティ―がありましたが、あまりの人数の多さにびっくりしました。けれど実は人数が多いため2日に分けて行われたとのことです。キュナードファンの多さにはびっくりします。ロイヤルアスコットパーティーでは、目を見張るような個性的なお帽子が多かったですね。手作りの作品も沢山ありました。1月5日は朝から下船説明会や荷造りなどで、いよいよクルーズも終わりだなと感じたとは思いますが、あわただしく過ぎてしまったようです。親しくなったレストランのウェイターやお部屋係と次に会うのはいつの事でしょうか、お互いの健勝を祈ってまた会う日までさようなら・・・。
1月6日(日)
サザンプトン(イギリス) 入港:7:00→1月7日:成田
だんだんと近づくサザンプトンの港を眺めながら、時が経つのはなんて早いのだろうと実感しました。船から下りてバスに乗り、後ろを振り返ると、私たちが乗っていたクィーン・ヴィクトリアの赤い煙突がいつも以上に鮮やかに見え、「さようなら・・・」と伝えてサザンプトンを後にしました。ロンドンから成田までは長い飛行時間ではありましたが、成田空港では皆様とてもお元気で安心しました。楽しい思い出がいっぱい詰まった19日間、ご一緒させていただき本当にありがとうございました。
またいつか皆様にお会いできるのを楽しみにしております!!
添乗員日記担当