1月30日(水)
成田→ロサンゼルスへ
今までとても寒い日が続いておりましたが、今日は朝から青空が広がり、3月並の暖かい日でした。まるで私たちの旅立ちを祝福しているかのようです。皆様にご集合いただき、17時5分発の全日空5便で、約9時間の空の旅を経てロサンゼルスに到着。市内を車窓より観光し、ビバリーヒルズの高級住宅街を見て、こんな豪邸に住んでみたいなとおしゃってましたね。そしてチャイニーズシアターではバスから降りて、中を見学しました。アカデミー賞でおなじみのコダックシアターや、スターの手形に自分の手を置いて、たくさん写真を撮りました。そしてホテルオークラで日本食のご昼食を食べた後、港へ向かいました。ドキドキしながら乗船手続きを終えると、2007年12月11日に就航したばかりの、世界で一番新しい「クイーンヴィクトリア」が皆様をお待ちしておりました。さあ、いよいよ船旅の始まりです!
1月31日(木)~2月3日(日)
終日航海 (太平洋クルーズ)
1月31日は日本人コーディネーターの永海さんと一緒に、船内の見学をしました。充実した設備に、これからどのように過ごそうか、思いが膨らみます。2月1日は船長主催のカクテルパーティーがありました。はじめは飛行機の疲れがなかなか取れなかった方もだんだんと元気になられ、ほっと一安心しました。船は南西に進んでいるのでだんだんと暖かくなり、ウインターガーデンで日光浴をされていた方もおられました。海は穏やかで、順調に航海を続けておりました。5日目にもなると、だんだんと船に慣れ、自然に船の揺れに合わせて歩いておりました。
2月4日(月)
ホノルル(オアフ島) 入港:7:00 出港:18:00
ハワイは私たち日本人にとって、もっとも人気のある島の一つです。初めてハワイに訪れる方もいらっしゃれば、もう10回以上という方もいらっしゃいました!ハワイで最も有名な景勝地であるダイヤモンドヘッドは、火山の噴火によってできたクレーターです。ハワイ語では「ラエ・アヒ(マグロの眉)」と呼ばれていましたが、19世紀にイギリス人の水夫達によって、今の名前が付けられました。彼らはこの山に沢山あった方解石の結晶をダイヤモンドと勘違いしたので、「ダイヤモンドヘッド」という名前が付きました。オプショナルツアーではダイヤモンドヘッド、ハナウマ湾、そしてヌアヌ・パリ展望台に行きました。展望台はコウラウ山脈の切れ目にあたるため、常に北東から強い風が吹き付けており、あまりの風の強さに真っすぐ歩けないほどでした。オプショナルツアーに参加されなかったお客様はアラモアナショッピングセンターに行かれたり、ハワイに住んでいるお友達に会われたりと、とても楽しい一日であったようです。
2月5日(火)~2月8日(金)
終日航海 (太平洋クルーズ)
2月5日はよみうりオーシャンクルーズ主催のカクテルパーティーがございました。自己紹介をして頂くと、お住まいが近くの方や、以前同じ船に乗船したことがあったなど、意外な共通点が見つかりました。私はキャプテンが来てくれるかドキドキしておりましたが、なんとか間に合いました!私たちと一緒に写真を撮ったり、質問に答えてくれたりと、とても楽しいひと時でした♪
2月6日の朝は、少し雨が降っておりました。シャッフルボードは中止になってしまい、残念そうなお客様もいらっしゃいましたが、そのかわりスカーフの結び方を 習ってきたよと話して下さいました。太平洋を横断しているので少し揺れを感じますが、皆様お元気そうで安心しました。
2月7日は赤道通過のセレモニーがございました。このセレモニーの歴史は14世紀にまでさかのぼります。地球は平面であり、海には限りがあると考えられていた当時、赤道を越えるというのは死の恐怖と隣り合わせ。その恐怖に打ち勝ち、無事赤道を越えられたことを祝ったのが始まりです。セレモニーでは、参加者はまず魚にキスをし、そしてゼリーやスパゲティを体いっぱいにかけられてプールに飛び込んでおりました。クルーはスパゲティを観覧者にまで振りまくので、近くで見ていたお客様はスパゲティで洋服が汚れてしまったようです。ドレスコードはフォーマルだったので、皆様ドレスや着物、タキシードを着ておられ、とても素適でした!着物を着ていると外国の方から声をかけられることも多く、淡い白色の着物を着ていたお客様は、花嫁衣裳かと尋ねられました。
2月8日もお天気に恵まれ、気持ちのいい一日でした。ピアノの演奏会を鑑賞、ワイン試飲会に参加、外に出て、デッキでのんびりと過ごすなど、それぞれ洋上での 優雅な時間を楽しまれたようです。
2月9日(土)
パゴパゴ(米領サモア) 入港:8:00 出港:17:00
パゴパゴは、アメリカン・サモアの主島ツツイラのちょうど真ん中あたりに位置し、天然の良港パゴパゴ・ハーバーが深く切れ込んだところにあります。オプショナルツアーではバスに乗車したとたん、まるでバケツをひっくり返したような、ものすごい雨!さっきまで青空が広がっていたのに、ビックリしました。ツアーでは、まず島内の美しい景勝地や教会で写真を撮り、アヴァの儀式を見学しました。昔からサモアの人々は、この土地に生えるアヴァという木の根から作られた飲み物で重要なお客様を歓迎しました。実際に飲んでみた感想は・・・ごぼうの汁を飲んでいるみたいな味でした。とても美味しいとは言えず、ほとんどの方が残されましたが、全部飲み干した方もいらっしゃり、村の人から“よく飲んだね”なんて、握手をされていた方もいらっしゃいました。車内ではサモア語と英語を交えた歌を歌いながら「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」、「チュウ・チュウ・チュウ」と、声を掛け合い、とても楽しいひと時でした。オプショナルツアーに参加されなかった方は、船で知り合った方とタクシーを相乗りし、ショッピングなど楽しまれたようですね。素敵な赤い服を購入され、とても似合っていました!
2月10日(日)
終日航海 (南太平洋クルーズ)
今日もよい天気に恵まれ一日中とても暖かく、看板では水着姿で日光浴をしている方がたくさんいました。日付変更線を通過するので2月11日はスキップ・・・急に一日無くなってしまうなんて、なんだか変な感じです。今回のクルーズでの時差調整は、時計の針を遅らせることが多いので、一日25時間もあると得をした気分になりますね。
2月12日(火)
ラウトカ(フィジー) 入港:8:00 出港:17:00
ラウトカは人口約4万2000人を抱え、砂糖の積出港として栄えるフィジー第二の都市です。港の近くには大きなサトウキビ精製工場があり、すぐ脇にはサトウキビ列車の線路が見られました。観光の拠点ともなる都市なので、街ではフィジー人やインド人に混じって若い日本人の観光客も多い事に驚きました。オプショナルツアーでは、まずビセイセイ村へ行きました。ビセイセイ村は、大昔フィジー人の祖先が上陸した地とされるところです。以降この村は、フィジー人のオリジンの村として、絶大なる力を持ってきました。しかしそんな歴史とは無関係であるかのように、とてものどかでのんびりとした村でした。日陰では犬がおだやかな表情で昼寝をし、ゆっくりと時間が流れていました。村の入り口では、村人たちが作った民芸品を売る店があり、女性のお客様はアクセサリーに興味があったようです。その後フィジーの歓迎のショーを見学しました。男性はとてもたくましく、力強い踊りでした。そしてデラナウ島からクルーズ船に乗船すると、船内のウェイターは日本語をすこしはなせる人もいてびっくりしました!それだけ日本人の観光客が多いということですね。食事をしながらナンディ湾をクルーズし、クイーンヴィクトリア号の泊まっている港まで戻って参りました。
2月13日(水)~2月14日(木)
終日航海 (南太平洋クルーズ) 入港:8:00 出港:18:00
船は南に進んでいるので、少しずつ涼しくなってきました。甲板に出ると心地よい風を感じることが出来ました。2月14日はバレンタイン・デー。日本では女性から男性にチョコレートをプレゼントする習慣がありますが、世界の国々では男性から女性に贈り物をするようです。日本の習慣を外国人の男性に話すと「日本はなんて素晴らしい国だ!」なんて、冗談交じりに言っておりました。レストランではメイトルディーが、女性に真っ赤なバラの花をプレゼントしていましたね。
2月15日(金)
オークランド(ニュージーランド) 入港:8:00 出港:18:00
オークランドは、「SITY OF SAIL(帆の街)」という愛称で知られています。世界のヨットレースの最高峰の一つである「アメリカズ・カップ」が2000年にこの地で開催され、チーム・ニュージーランドが2連勝を果たしました。その舞台となった「アメリカズ・カップ・ビレッジ」には、何百ものヨットが停泊していました。クイーンビクトリア号は、街の近くのプリンセス埠頭に泊まりました。ちょうど目の前がヒルトンホテルなので、ホテルに滞在している方と目が合って、にらめっこをしているようでした。オークランドのメインストリートであるクイーンズストリートには、みやげもの店から、レストラン、映画館、銀行まで、ひととおりのショップが揃っているので、ぶらぶら歩くだけでも楽しいものです。南半球で一番高いスカイタワーは高さ328mもあります。この日はとても良い天気だったので、タワーの一番上まで登ったお客様は、遠くまで見渡すことが出来、素晴らしい景色だったようです。オプショナルツアーではヨットでセーリングを体験しました。帆が風を受けて勢いを増すとヨットが斜めに傾き、滑り落ちそうでハラハラ・ドキドキしました!ツアーに参加されなかった方は街を歩いて観光されていたようです。以前と比べ港は大きな建物が建ち、様子が変わってしまったようですが、ダウンタウンはそれほど変わらず、オークランドに来たことのある方は依然泊まった ホテルやレストランを見つけることが出来たようです。
2月16日(土)
ネーピア(ニュージーランド) 入港:12:30 出港:19:00
ネーピアはニュージーランド有数のリンゴ、西洋梨、ワイン用ブドウの産地であり、アールデコの町並みで有名です。1931年2月3日のホークスベイ地震により、ネーピアは壊滅的な被害を受けました。市街地の復興は当時流行していたアールデコ様式で統一して行われ、現在世界で有数の「最もアールデコ様式の建築物がまとまって残っている街」となりました。この日はちょうど年に一度の「アールデコフェスティバル」が行われていたので、港にはクラシックカーがたくさん止まっていました。そして街の人々は、70年代の服装を身にまとい、ネーピアの街はまるでタイムスリップをしたかのようです。大通りは歩行者天国となり、大道芸人のパフォーマンスや大勢の観光客で、街はとてもにぎやかでした。車が渋滞していたので、予定よりも遅れて戻ってきたオプショナルツアーもあり出航は少し遅れましたが、アールデコフェスティバルの雰囲気を味わうことが出来ました。
2月17日(日)
ウェリントン(ニュージーランド) 入港:8:00 出港:18:00
ウェリントンは「強風の南緯40度」と呼ばれる緯度に位置していることと、クック海峡を渡って常に吹き付けてくる風にさらされていることから、「風のウェリントン」として知られています。1856年に、首都がオークランドからウェリントンに移された当時は人口4900人の小さな町でしたが、今は政治、文化の中心として栄えております。クイーンヴィクトリア号は早朝にクック海峡を通過したので、船の揺れを感じて起きた方もおられました。入港する時はぱらぱらと降っていた雨は上がって次第に青空が広がり、くすんだ色をしていた海は太陽の光を反射して、エメラルド色にキラキラと輝いておりました。ウェリントンは起伏の多い地形であり、港からは美しい海と山の景色を一度に見ることができました。街の中心までシャトルバスが出ており、皆様メインストリートをぶらぶら歩かれたようです。ウェリントンで最も目を引く建物は、まるで蜂の巣のようなユニークな形をした国会議事堂です。オプショナルツアーで中を見学された方や、トイレを借りるついでに中に入られた方もいらっしゃいました。その他、ロープーウェイで植物園に行かれたり、ショッピングをされたりと、とても充実した一日でした。
2月18日(月)~2月20日(水)
終日航海 (タスマン海クルーズ)
オークランド、ネーピア、ウェリントンと連続で立ち寄ったので、あっという間に3日間が過ぎてゆきました。早いもので、クルーズもシドニーまであと一週間となりました。シドニーで帰るお客様は、やっと船内での生活に慣れてきたのに・・・ 月日が経つのは本当に早いものです。一日一日がいつも以上に大切に感じられ、シンガポールまで、そしてサザンプトンまで行かれるお客様が羨ましく思いました。シャッフルボード、卓球、ピアノの演奏会、クイーンズルームでのティータイなど、船内では会うと声を掛け合うお友達ができたようです。
2月21日(木)
メルボルン(オーストラリア) 入港:7:00 出港:17:00
メルボルンはオーストラリア第二位の大都市です。1815年、ビクトリア内陸部に金鉱が発見されると、それまで小都市であったメルボルンは急速に発展しました。都心には高層ビルの合間にビクトリア様式の重厚な建物が並び、そして緑あふれる公園に囲まれたとても美しい町です。港から市内までは少し離れていたので、皆様トラムをご利用されました。一日券を購入し、どこで降りたらいいのかきょろきょろしながらご乗車されたと思います。メルボルンはオーストラリア随一の食文化を誇り、市内には寿司レストランがいくつもあります。そろそろ日本食が恋しい頃、たまたま入った回転寿司のお店が美味しかったよと聞いて、とても羨ましく思いました。オーストラリアは初夏の陽気でしたが、日陰に入ると涼しくとても爽やかな一日でした。
2月22日(金)
終日航海 (タスマン海クルーズ)
シドニーで下船するお客様は、今日が最後の終日航海。船内で何をしようか、時間を愛しむように過ごしました。16時からはタレントショーがあり、玉井様が出場されました!揺れる船内で踊るのはバランスが取り辛くとても難しいとは思いますが、「さくら」の音楽に合わせ、とても優雅で美しい踊りでした。
2月23日(土)
シドニー(オーストラリア) 入港:7:00 停泊
クイーンヴィクトリア号は、シドニーの中心部に位置するサーキュラーキーに入港しました。デッキ9から外を眺めると、西側にハーバーブリッジ、東側に帆の形をイメージした白いオペラハウス、そして南側には中心街の高層ビル群。最もシドニーらしい風景が望め、観光名所へのアクセスも良い所です。サーキュラーキーの西側は、オーストラリア発祥の地、ロックスといわれるエリアです。この日は土曜日だったので、出店がたくさん立ち並んでおりました。ブーメラン、ユーカリオイル、アクセサリーや小物類など、様々な店があり、見ているだけでも楽しめます。本日は停泊するので、時間を気にせず観光が出来ました。
2月24日(日)
シドニー(オーストラリア)→2月25日:成田
いよいよ今日でクイーンヴィクトリア号ともお別れです。長いようであっという間の25日間でした。船を降りた私たちは、バスでブルーマウンテンズへ向かいました。今日もお天気に恵まれ、スリーシスターズと呼ばれる奇岩がくっきりと見えました。このあたりは霧に覆われていることも多く、一年のうち三分の一は「キリマンジャロ」です。皆様は「ブルーマウンテンズ」が見られて、本当にラッキーでした♪クルーズ中、傘を使うことはほとんどありませんでした。晴れ男、晴れ女の皆様、本当にありがとうございます!夕食は久しぶりの日本食で、皆様よくお召し上がりでした。香港の空港では、玉井様と伏屋様は中部国際空港に帰られるので、また会いましょうと約束をして最後の別れを惜しみました。 今までの事が思い出され、思わず目が熱くなりました。
たくさんの思い出が詰まった26日間、本当にありがとうございました!!
添乗員日記担当