5月9日(金)~5月10日(土)
成田→ザンビア
夕刻、成田空港にご集合いただき、さあいよいよ旅の始まりです。香港経由の南アフリカのヨハネスブルグ、そして最終目的地ザンビアのリビングストンまで2日間かけての飛行機の旅となりました。ザンビアのリビングストン空港は飛行機を降りてからターミナルまで徒歩という大変小さい空港でした。入国検査に1時間という長い時間を要しましたが、無事ガイドさんと合流し、ホテル「ロイヤル・リビングストン」まで大自然の中、専用車を走らせました。開放感のあるホテルのフロントでチェックインを 終え、最初の観光はザンベジ川クルーズでした。2階建てのリバークルーズには世界各国からの乗客で賑わい、ドリンクを飲みながら象やカバ、また真っ赤に沈む夕陽なども見ることが出来、ついにアフリカに来たのだと実感する2時間でした。夕食はホテルの中でした。南十字星を見ながらレストランに向かい、皆様揃っての夕食は、色々な旅行の話で盛り上がりましたね。
5月11日(日)
リビングストン ヨハネスブルグ ケープ・タウン
朝、部屋を出ると沢山の猿が庭で遊んでいました。朝食は、ザンベジ川を眺めながらテラスで皆様一緒に楽しみました。食後、専用車にてヴィクトリアの滝までバスを走らせました。雨季を終えたばかりの滝は迫力があり、轟々という音とともに水煙が空高く舞い上がり美しい虹がかかる姿に感動しました。また、カッパと傘、雨靴を用意していても濡れてしまう程の水煙に自然の恐ろしさを知りました。様々な角度から滝を楽しみホテルに戻った後、着替えをして空港へ向かいました。ヨハネスブルグを経由し目的地のケープ・タウンに到着した頃にはもう夜。空港で出迎えてくれたガイドのマイさんとともにお泊りの「マウント・ネルソン・ホテル」へとバスを走らせました。到着後レストランにて夕食をとりましたが、余りにも遅い時間帯のため眠たい目をこすりながらの時間となったのではないでしょうか?
5月12日(月)
ケープ・タウン
ホテルの広い庭を抜け、朝食会場まで散歩をしました。外は霧がかかり曇り空の1日となりました。ガイドのマイさんとともにホテルを出発しました。まず向った「ハート・ベイ」。小さな船に乗り、アザラシのコロニーがある「ドイカー島」を訪れました。この日は風が大変強い日でしたが、 岩の上や海の中に沢山のアザラシがのんびりと遊んでいました。ワイン街道を走りぬけ次に向ったのは、「ボルダーズ・ビーチ」。閑静な住宅街を抜けてビーチ迄歩くと、砂浜に何ともかわいらしいペンギンがヨチヨチと歩いていました。青い海とペンギンの組み合わせが とても面白い場所でした。ランチはビーチから歩いて5分、名物のロブスターランチでした。午後の観光はいよいよケープ岬と喜望峰。レストランから車で約30分バスを走らせると、大自然が広がり他の場所では見ることの出来なかった険しい 岸壁が顔を出しました。バスを下車し皆様一緒にケーブルカーにて灯台まで上がりました。灯台からは「喜望峰」が見られ大西洋とインド洋の大海原を眺める事が出来ました。また、綺麗に舗装された遊歩道のあちらこちらにアロエの真っ赤な花が咲き乱れているのにも驚きでした。バスで喜望峰に向かう途中には、自然のダチョウが顔を出し思わぬ登場にビックリしてしまいました。喜望峰では、吹き飛ばされそうな風の中、写真を撮りましたね。二つの海洋が交わる場所という特別な場所でした。そして、何より大航海時代、ポルトガルを出発した探険家の「バスコ・ダ・ガマ」が インド航路を発見する前に立ち寄ったという歴史深い場所でもありました。ケープ・タウンに戻りましたが、いつまでも顔を出さないテーブルマウンテンの見学を断念し、港の前に広がる巨大なショッピングモール 「ウォーターフロント」で少しのフリータイムを取りました。午前中に見た景色とは一変し、物が溢れ私達の暮らしている環境とはほとんど変わらない事にも驚きましたね。最後の見学地は「シグナル・ヒル」からの展望でしたが、これも予想通り霧がかかり真っ白の中でのドライブとなりました。夕食は、久々の日本料理レストランの「ふじやま」でした。店内には、カウンターがあり、日本人の寿司職人が寿司を握っている姿がとても不思議に 思われました。天ぷらや茶碗蒸し、酢の物、寿司などの日本食を堪能しホテルへと戻りました。
5月13日(火)
ケープ・タウン ワルビス・ベイ スワコプムンド
まだ、顔を出さないテーブルマウンテンにさよならを告げ、空港まで向かいました。ケープ・タウンから飛行機での最終目的地である「ワルビス・ベイ」 まで向かいましたが、今まで乗り換えた機材の中で1番小さな飛行機でした。ワルビス・ベイの空港は、入国検査カウンターが2箇所しかない大変に小さい空港でした。荷物を取って出ようとした際に抜き打ち検査に会うアクシデントもありましたが、無事ガイドさんと合流し、専用車にてレストランに向かいました。大西洋に面した大きなラグーン沿いのレストランは、眺めが最高でした。様々な魚のフライとアイスクリームを楽しみ、観光へと向いました。まず向った「フラミンゴ・コロニー」見学のはずが、塩田見学のみとなってしまいました。次に向った「DUNE7(デューン7)」は、太陽の光を受け、光と影とが大変に美しい砂丘でした。左手に大西洋の海岸と右手にナミビア砂漠という世界でも珍しい景色を楽しみながら「スワコプムンド」までドライブをしました。ホテル「エバーウィン」にてチェックインをし、夕食までの間、皆様でビーチ迄歩きましたね。丁度夕陽の後ということで、空はオレンジ色に輝き美しい景色でした。夕食は「PLATFORM1」。昔の鉄道の駅を改装して建てられたレストランでは、ビュフェの夕食を楽しみました。ホテルへ向う途中、ドライバーさんの好意で「ロボス・レイル」が停車している所を見ることが出来ました。
5月14日(水)
スワコプムンド
期待通りの青空が広がる朝でした。お迎えのバスに乗り、午前11時前、駅に到着すると、バスのドアを開けて係りが笑顔で「WELCOME TO ROVOS RAIL」と出迎えてくれました。ホームではチェックインカウンターとシャンパーンサービスがあり、世界各国から集まった乗客のみんなが期待に胸を膨らませている様子が伺えました。ホームの端っこでは、現地の子ども達が、民族ダンスを披露してくれましたが、その一生懸命な姿がとても健気に見えました。午前11時半頃、いよいよロボス・レイルがホームへと入り、マネージャのマートからの挨拶と、カートごとに乗客の名前が呼ばれました。いよいよ乗車、一歩中に足を踏み入れると、アンティーク調の内装と家具に列車の中とは思い難い雰囲気でした。発車後、鉄琴の合図とともに昼食タイム。窓の外の砂漠の景色と、中の豪華なレストランとのギャップが面白く、まさに「ロボス・レイル」ならではの「ユニーク」な列車の旅となりました。午後は、展望車で写真を撮ったり、部屋からの景色を楽しんだりとのんびりお過ごしいただき、あっという間に夕食の時間となりました。午後7時半、ガラッと雰囲気が変わり、落ち着いた照明の中、フォーマル料理を楽しみました。料理もまた、狭い列車の中のキッチンで作られているとは信じられないくらい繊細で、見た目にも美しい料理が次々とサーブされました。
5月15日(木)
ツメブ
午前7時、朝食開始とともに1番にレストランに入りました。静かなレストランで話しをしながら食べる朝食は美味しく、気付くと1時間も滞在 していましたね。ツメブ駅到着は午前11時過ぎ。駅でミネラルウォーターを受け取り、大型バスに乗り込みました。約1時間でお泊りの「モクティー・ロッジ」へ到着。ロッジ内は、どこまでも変わらない乾燥したブッシュの中を走ってきた景色と同じ場所とは思えないほど素晴らしい場所でした。プールの近くでウェルカムドリンクを受けながらチェックインとなりました。鞄を置き、すぐにランチタイム、そして午後のサファリまではロッジの敷地内に ある「蛇の博物館」を見学しましたが、沢山の種類に驚いてしまい、全てを見ることが出来ませんでした。午後3時、サファリへ出発。「エトーシャ国立公園」のゲートを抜けると、すぐにスプリング・ボックやインパラが顔を出しました。また、キリンが気の葉を食べている姿やシマウマが警戒しながらこちらを見ている姿など、沢山のシャッターチャンスがありましたね。また、珍しい鳥、ライラック・ブリスティーナ・ローラは虹色の羽を持ち、大変綺麗な姿でした。百獣の王ライオンは近くで見ることは出来ませんでしたが、 大自然の中で生きる様々な動物達の生活が伺え大変興味深いサファリツアーだったかと思います。夜は様々な肉が並べられたバーベーキュー・ビュッフェ。昼間見たばかりのスプリング・ボックなどもありましたね。翌日は早朝サファリが待っていると言う事で早くお休みになられた事かと思います。
5月16日(金)
ツメブ
午前5時、モーニングコールが鳴り響き、眠い目をこすりながら顔を洗いました。午前6時前、いよいよ早朝サファリに出発!昨日までとは違い、ひざ掛け毛布と防寒具が必要なくらい冷え切っていました。前日と同様に国立公園のゲートをくぐるとキリンがお出迎えをしてくれました。ジャッカルやヌー、シマウマを横目にこの日の目的である「ビッグ5」を探しながらバスを走らせました。ライオンやサイを見る事は出来ませんでしたが、突如、目の前に現れた象には驚きました。ザンベジ川で見たものより、大きく迫力がありました。ホテルに戻り、朝食を取り、再びバスにてツメブまで戻りました。駅では多くのスタッフが、冷えた気持ちの良いお絞りとドリンクを用意して出迎えて くれていました。真心のこもったサービスにホットしながら電車に乗りましたね。
5月17日(土)
ウィントフック
午前10時頃、列車はナミビアの首都「ウィントフック」近くに停車しました。下車後、サファリカーに乗り込みオカプカ地区のサファリツアーに 出発しました。オーナー件ガイドのモニカさんの案内でスリルあるドライブを楽しみながらワニやキリン、スプリング・ボックを探しました。また、この保護区内に三頭いるライオン地域では、壁の外側から迫力満点のライオンを見ることができ、感激しました。白サイの家族とは、 車のすぐ側で草を食べている姿なども見ることが出来ました。オリックスやイボイノシシ、またブルの大群にも遭遇し最後のサファリにはふさわしい場所でした。ロッジのレストランでビュフェ・ランチを楽しみ、午後はウィントフックの町並み観光に出掛けました。途中にある「カタテュラ」の町は、 ナミビア独立前の白人と黒人の差別があった時代に区画され、まだまだ黒人社会が色濃く残る町並みでした。人口25万人のウィントフック住民の半分がこの地区に住んでいるというのには驚きでした。独立通りを走り、一番初めの写真ストップは町一番の教会と、議事堂でした。周辺には見たことも無い ような花が咲き乱れ、綺麗に手入れされた議事堂の庭はヨーロッパそのものでしたね。次に向った新大統領官邸と、新国会議事堂は北朝鮮が資金を出して建てられたという、権力を象徴する巨大な建築でした。町をぐるりと周り、ウィントフック駅に到着。駅舎に併設されている古い鉄道博物館を見学し、列車に乗り込みました。
5月18日(日)
フィッシュ・リバー
午前10時頃、何も無い乾燥した砂地の真ん中に列車は停車しました。ホームも無い「フールディック」では2台のバスが私達を待ち構えていました。ここから約40分先の「フィッシュリバー・キャニオン」を目指して走りましたが、どこまで行っても乾燥しており、地の果てを思わせる景色でした。展望台からは、はるか彼方まで続く渓谷のパノラマを楽しみました。長さ170km、最大幅27km、深さ600mという世界第2を誇る渓谷は、 その長い歴史を物語るような景観でした。見学後、再び列車に戻り昼食と夕食をゆっくり車内のレストランで楽しみました。この日は、ナミビア最後。国境線では出国検査と入国検査が行われ、飛行機を乗り継いでやっとたどり着いたナミビアともお別れをしました。
5月19日(月)
キンバリー
最後の観光はダイヤモンドの町「キンバリー」。この日は列車が少し遅れ気味のため、一つ手前の「モッダーリバー」で下車し、バスに乗って移動しました。町での観光は、その名も「ビッグ・ホール」。ダイヤモンドで一攫千金を狙った人間の欲がそのまま大きな穴となり残されていました。博物館の中には様々なダイヤモンドが展示されており、その色とカットの素晴らしさにため息が出るほどでした。静かな町並みを見ていると、ここがダイヤモンド・ラッシュ時に活気が溢れていたとは想像し難いものでした。17時半頃、「キンバリー駅」を出発した列車は、最後に最高のプレゼントをしてくれました。オレンジ色に輝く夕やけの中、湖に集まる何万匹のフラミンゴものコロニー。自然の織り成す風景は、息を呑む程美しいものでした。最後の夕食は、テーブルにはキャンドル、そして乗客一人一人にはバラの花のサービスがありました。副マネージャーのコーレアさんとも記念に一枚写真を撮りましたね。そして、マネージャーであるマートの紹介で全スタッフが登場しました。いよいよ旅も終わりに近づいたのだと実感する一時でした。
5月20日(火)
プレトリア ヨハネスブルグ経由
列車の中での最後の食事は朝食。いつもと同じように黒髪のソマリさんが温かいパンを運んできました。
どこまでも続く広大な景色とももう間もなくお別れなのだと思うと名残惜しい気持ちでいっぱいでしたね。朝食の後は荷造りに取り掛かりましたが、「ヴィクトリアの滝」のガイドブックを見つめながら、リビングストンにいた事がすでに懐かしい思い出に変わっていました。午後12時近く、「センチュリアン駅」に到着。堂々と待ち構えていたのはロボス・レイル社の誇る蒸気機関車。いよいよ列車のハイライトでもある蒸気機関車との接続が行われました。列車から降り、先頭車へと向う間は、童心に戻ったかのように胸がワクワクしました。バックで入ってきた蒸気機関車は、しっかりと列車に接続され、颯爽と南アフリカの町を走り抜け、プレトリアのキャピタル・パークまで私達を先導して くれました。キャピタル・パークに到着したのは予定より約2時間遅れの午後1時半過ぎ。社長の「ローハン氏」が乗客を温かく出迎えてくれていました。車内と同じく素晴らしい家具で埋め尽くされた駅舎のラウンジでは、旅を終え満足感溢れる笑顔の乗客達で溢れていました。アシスタントのヨハンさんと 合流をし、スーツケースを積んで、列車とお別れをしました。
空港までの道のりの途中、きれいに区画されたプレトリアの町の中心地を走りました。今は青々としたジャカランダ並木は、9月になると真紫の花を 咲かせるのだという案内があり、是非見てみたいと思いました。ヨハネスブルグ空港で、チェックインをし、いよいよ13日間の旅も終わるのだなと実感しました。飛行機が遅れましたが、何事もなく香港で乗り継ぎをし、全日空の機内に入るとそこはもう日本でした。
皆様を無事にお送りできる安堵感で胸が一杯になった瞬間でした。
5月21日(水)
ありがとうございました、またお会いできる日を楽しみにしております。
添乗員日記担当