5月8日(金)・5月9日(土)
成田→香港→ヨハネスブルグ→ヴィクトリアフォールズ
さあ、皆様の浪漫の旅がスタート!ご旅行をお申し込み頂いてから、この日を楽しみに首を長くしてお待ちになっておられたことでしょう。成田空港より、全日空911便にて大空へ飛び立ちました。香港とヨハネスブルグで飛行機を乗り継ぎ、ヴィクトリアフォールズに到着しました。1989年に世界遺産に登録された世界三大瀑布ヴィクトリアの滝。発見当時のイギリスの女王にちなみ名づけられた「ヴィクトリアの滝」は、息を飲むほどの迫力があり、滝の水しぶきや鮮やかな虹に彩られた記憶はいつまでも色あせることはないでしょう。沈みゆく夕陽が空を真っ赤に染めて何とも言えない光景のザンベジ川クルーズや独特の踊り手の動きに魅せられたアフリカンダンスと、今までまったく知らなかった世界を肌で感じられた一日でした。
5月10日(日)
ヴィクトリアフォールズ→ヨハネスブルグ→ケープタウン
多くの探検家が命をかけて挑んだアフリカの大地で、かの有名なイギリス人の探検家デービッド・リヴィングストンは、ヴィクトリアの滝を発見しました。それから、約150年後、その感動と大自然の驚異を体感しようと時空を越えて遥か日本から探検心を持ちジンバブエにやってきてから一夜明けました。本日は壮大な記憶が刻まれたヴィクリアフォールズをあとに、ヨハネスブルグを経由して、次なる浪漫を追い求めてケープタウンに飛び立ちました。古き良き時代の人々の息吹を伝えるような由緒あるマウント・ネルソン・ホテルで夢心地の気分に浸られ深い安堵の眠りにつかれました。
5月11日(月)
ケープタウン(南アフリカ)
多彩な魅力が溢れる街ケープタウンの観光をしました。かつては「嵐の岬」とも言われたアフリカ最南西端の喜望峰。多種多様な危険と隣り合わせだった大航海時代の1497年、ヴァスコ・ダ・ガマはこの喜望峰を経由してインドに到達しました。大海原に目を凝らしながら、こうして飛行機で旅行できる時代の幸せをしみじみ実感しました。その後、ドイカー島のオットセイやケープペンギン・突如道路に現れたダチョウなど野生動物のいつまで眺めていてもあきることがない可愛らしい姿に子供のように無垢な気持ちになりましたね。そして一日の締めくくりは、紫色の雲がゆっくりと流れ、やがて薄暮の空には星が瞬き始めた頃、標高350mのシグナルヒルから家々の窓や街灯が宝石のように輝いている絶景を眼下に望みました。
5月12日(火)
ケープタウン→ワルビスベイ(ナミビア)→スワコプムンド(ナミビア)
今回のご旅行で第三国目のナミビアに入国!カラッと心地よい空気の中、大西洋岸の良港ワルビスベイの観光をしました。私たちを真っ先に出迎えてくれたのは、ナミビアの西海岸沿いに広がる世界最古のナミブ砂漠。遮るものがない絶好のロケーションで目の前に広がる世界一美しい砂丘の大パノラマは、まるで映画のワンシーンを見るように映り、今でも鮮明に心に刻まれているのではないでしょうか。その後、海辺で点々と白いアクセントを添えるフラミンゴに魅せられカメラを向けました。ドイツ植民地時代の古い建物が並ぶスワコプムンドにて、明日からの鉄道の旅に胸を弾ませながらお休みになられました。
5月13日(水)
スワコプムンド(ナミビア)
ホテルから豪華列車プライド・オブ・アフリカ号が待つ駅へ向かいました。格式高いロボスレイルの列車が出番を待つプラットホーム。心地よい緊張感に包まれながら、シャンペンで鉄道の旅の門出に乾杯!古き良き時代を物語るヴィクトリア朝の客室で静かに動き出す車輪の振動を感じると、ますます気分が高まりました。食堂車からは仕込み中のいい香りが漂い、澄んだ音色のベルに誘われダイニングカーへ。まず私たちを出迎えてくれたのは心優しくホスピタリティーにあふれたスタッフ。そして、南アフリカの良質なブドウでできたワインと滋味溢れるお料理に舌鼓。羨望の鉄道の旅がいよいよ始まりました。今回は、どんな素晴らしい出会いが私たちを待っていることでしょう。
5月14日(木)
ツメブ エトーシャ国立公園(ナミビア)
異国からやって来た旅人が抱くアフリカのイメージ。そして今回のハイライトの一つでもあるサファリツアー!自然の中で逞しく生きる野生動物との出会いに心を躍らせ、ナミビア北部の鉱山都市ツメブからエトーシャ国立公園に向かいました。昼食後、探検心をかき立てられながらサファリを風のように疾走し、キリン、シマウマ、インパラ、ディクティク、オリックス、ヌー、そしてサファリの人気者ライオンとの遭遇に童心に返ったかのように目を輝かせました。夕食は百獣の王ライオンも顔負け!サファリならではの想像を絶する食材がずらりと並び、オリックス、インパラ、ダチョウなど初めて目にするお料理に興味津々!躍動と静寂を感じた長い一日は、満点の星空とともに幕を下ろしました。
5月15日(金)
ツメブ エトーシャ国立公園(ナミビア)
毎日が驚きの連続!朝目覚める歓びを感じ、日も昇らぬ暗い頃から身支度をして、サファリツアーに出発しました。サファリでなんと言っても見逃したくないのは、ライオン、ゾウ、ヒョウ、サイ、バッファローのビッグファイブ!目を凝らして野生動物を探していると、突如私たちの前に現れたのはお目当てのゾウ。のびのびと大地を歩いている様子をジープから身を乗り出すようにしてシャッターをきりました。朝食後、ロッジからバスに揺られ列車の待つ駅に着くと、線路でウェルカムドリンクと冷たいおしぼりを持ってスタッフが出迎えてくれました。今夜は、心の贅沢や安らぎが感じられるロボスレイルの車内にて夢の世界へ。
5月16日(土)
ウィントフック オカプカ私営動物保護区(ナミビア)
オカプカ動物保護区にて、勢いよくジープに乗り込み、最も感銘深い一日をスタート!サファリでは、鋭い目つきでお食事中のメスライオン、間近まで挨拶しに来てくれた白サイの親子、ポカポカ陽気にお昼寝中のワニ、しっぽを振って愛嬌のあるイノシシ、シャイで群れだって逃げるスプリングボックなど想像しただけでも夢のような光景を目にして、生命の息吹に心を癒され無限の力をもらいました。ナミビアの首都ヴィントフックでプライド・オブ・アフリカ号に戻り、木の温もりと安堵感を感じ、柔らかい笑みが浮かびました。満点の夜空にまるでプラネタリウムのよう無数に輝く星。夜が明ければ素晴らしい一日が私たちを待っていることでしょう。
5月17日(日)
フールッグ・サイディング(ナミビア)
車輪から伝わってくるリズムにも慣れ、爽やかに目覚めました。駅から砂利道をひたすらバスで走り辿り着いた大渓谷フィッシュ・リバー・キャニオンでは、広大で地球の最果てとも思える世界に圧巻!こんな場所が地球上にあるのかと戸惑いながら、じっくりと自然と向かいあい、大自然の懐で私たちは包まれていることを実感しました。午後からは、「世界の車窓から」の番組を見ているようなずっと見ていてもあきない風景が続き、地元の人々の生活を覗きました。恒例となった美味な食事。気さくに声をかけてくれる世界中から集まった乗客達と共に贅沢で極上の気分を味わわれました。
5月18日(月)
キンバリー(南アフリカ)
西ケープ州の州都キンバリーの観光をしました。世界最大級の人間の手だけで掘られた周囲1.6kmで深さ393mのビッグホールはなんと言っても圧巻!1914年の閉山までに2722kgのダイヤが採掘されたとか。かつてダイヤモンドラッシュで一攫千金の夢を追求した人々の情熱と必死に生きようとした人々の足跡が伝わってきました。そして夜、荷造りをする心境が複雑。本当に終わってしまうのかなぁ。やっと列車の生活に慣れてきたと思ったのに。素晴らしい人々にも巡り会えましたね。1つ1つの縁・・・地球上にこんなにたくさんの人がいる中で、出会えて本当によかった!今回のご旅行が皆様にとって思い出深いものになりましたでしょうか。
5月19日(火)~5月20日(水)
プレトリア→ヨハネスブルグ→香港→東京(日本)
いよいよプライド・オブ・アフリカ号での浪漫の旅の集大成!列車に蒸気機関車が取り付けられ甲高い汽笛を鳴らしながらモクモクと煙をあげて走りました。時の魔法に絡めとられたようで、忘れかけていた思い出が異国で見え隠れされたのではないでしょうか。「ジャカランダシティー」として有名なプレトリアに到着し、後ろ髪をひかれる思いで、列車とお別れをしました。昼食後、郷愁を誘うヨハネスブルグの空港より香港を経由して日本へたくさんの思い出と一緒に飛び立ちました。列車のご旅行の余韻に浸りながらの空の旅おつかれさまでした。皆様、お帰りなさい!黄金の国「ジパング」へ・・・。次のご旅行はいつでしょうか。また、新たな夢の世界が皆様をお待ちしています。それでは皆様お元気で、さようなら。
添乗員日記担当