冬の味覚といえば、やっぱりカニ! 産地でとれたて、新鮮なおいしいカニを味わう旅に出かけたいですね。今年もズワイガニ漁が11月6日に解禁となり、いよいよカニのシーズン到来。知ればますますおいしいカニの豆知識やカニを楽しめる名産地をご紹介します。
1.いろいろあります。カニの種類
日本でよく食べられているカニは、おもにズワイガニ、ベニズワイガニ、タラバガニ、 毛ガニで、そのほか花咲ガニ、モクズガニ、ワタリガニ、タカアシガニなどがあります。
【ズワイガニ】

日本海側で獲れることが多い種で、ぎっしり詰まった身はとろっと甘く、 カニ味噌(みそ)はまったり濃厚。刺し身、焼き、鍋など、どのように料理してもおい しくいただける、まさに“カニの王様”です。「越前がに」や「松葉がに」などと呼ばれるのは、このズワイガニです。地域によってはズワイガニのメスを「セイコガニ(セコガニ)」や「香箱ガニ」と呼び、小さいながらも濃厚なうま味かつ手頃な値段ということもあり、産地ではオスより喜ばれることもあります。
【ベニズワイガニ】

ズワイガニに比べ、茹でる前から赤いためこう呼ばれます。甘みが強く、風味も豊かで人気があります。カニの缶詰に加工されることも多い品種です。
【タラバガニ】

北海道周辺で獲れ、大ぶりで肉厚な身が食べ応えたっぷり! 漁場がタラのいる海域と重なったことから、その名(鱈場蟹)が付いたとも言われています。
【毛ガニ・花咲ガニ】

こちらも北海道ならではのカニ。ズワイガニとは異なる独特の濃厚なうま味、甘さが感じられ、ファンも多いです。毛ガニの魅力はなんといっても身の奥深い甘みとまったりとしたカニ味噌。花咲ガニは夏の味覚として特に人気で、郷土料理「鉄砲汁」に使われるカニとしても知られています。
2.おいしいのはいつ? カニのシーズン

カニは品種により漁期が決まっています。ズワイガニは冬が旬で、漁期は例年11月6日~3月20日です。ベニズワイガニは9月~6月(一部を除く)で、ほぼ一年を通して食べられます。タラバガニは春(4月~6月)と冬(11月~2月)の2回、旬を迎え、漁もその頃に行われます。春は身の甘みが増し、冬は身がぎっしり詰まり、うま味たっぷりとされています。毛ガニ漁は北海道各地で場所ごとに異なる漁期に行われ、一年を通して味わうことができます。代表的な産地のオホーツクでは2月~7月、道東では8月~5月で、最盛期は春頃です。根室や釧路で水揚げされる花咲ガニの漁期は7月~9月。夏に旬を迎えるカニです。※漁期は地域によって異なる場合があります
3.あなたも目利き! おいしいカニの見分け方
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ズワイガニを例にとると、まずは身体が大きく、ずっしりと重いもの。筋肉が発達し、うま味が凝縮されています。次に、甲羅が硬いもの。大きくなるために何度も脱皮を繰り返している証拠です。そして、その甲羅に傷が多ければ、脱皮から時間が経ち、荒波にもまれて引き締まった身がぎっしり詰まっているそうです。甲羅に黒いツブツブ(カニビル)が多く付いているものもおいしいとされています。
4.一度は食べてみたい! 全国のブランドガニ
ズワイガニの一部の産地では、大きさや重さなどの基準を定め、それらをクリアした良質なオスのズワイガニをブランド化しています。福井県の「越前がに」(越前漁港を中心に、三国港・敦賀港・小浜港など)や、「松葉がに」(鳥取県をはじめとする山陰地方や兵庫県北部)のほか、石川県で水揚げされ、甲羅が9㎝以上の「加能ガニ」、京都府京丹後市にある間人(たいざ)漁港で水揚げされる「間人ガニ」、兵庫県豊岡市の津居山漁港で水揚げされる「津居山かに」などがよく知られています。なお、「香住ガニ」(兵庫県)や「高志の紅(あか)ガニ」(富山県)など、ベニズワイガニのブランドもあります。
5.食も観光も! ブランドガニの名産地6選

せっかく旅先でカニを味わうなら、ブランドガニの名産地で、とれたてを味わいたい! 産地ならではの調理法でもてなしてくれる温泉宿や料理旅館のある、おすすめのカニの名産地をご紹介します。
5-1 越前町(福井県)
県内トップのズワイガニの水揚げ量を誇る町。漁場が港から約1~2時間と近く、鮮度は抜群。越前海岸の地形や、暖流と寒流が交わるところなどの条件がそろい、おいしい「越前がに」を味わうことができます。町内には「越前がに」を提供する宿や食事処が80軒以上。越前海岸沿いに多く並びます。町内には「越前がにミュージアム」もあります。
5-2 加賀温泉郷(石川県)
山代(やましろ)温泉、山中温泉、片山津(かたやまづ)温泉の加賀温泉郷がある加賀市のカニの水揚げ漁港が橋立(はしだて)港。ここで水揚げされる県のブランドガニ・加能ガニは、栄養豊富な日本海で育つことで、ぎっしり詰まった身は甘み、うま味、そして風味豊か。甲羅が9センチ以上で身入りのよいカニには水色のタグが付けられますが、さらに品質の良いカニには「加賀市橋立港」と書かれた黒いタグが付けられます。
5-3 新湊(富山県)
天然の生け簀(す)と呼ばれ、多種多彩で豊富な魚介類がとれる富山湾。毎年9月1日にベニズワイガニの漁が解禁になります。県西部にある新湊漁港でもベニズワイガニ漁が盛んで、シーズン中は全国的にも珍しい「昼セリ」を見学できます。富山県では県産ズワイガニを高志(こし)の紅(あか)ガニという名でブランド化。中でも重さ約1キロ以上、甲羅の幅14センチ以上のものは「極上 高志の紅ガニ」と認定しています。漁港そばにある「新湊きっときと市場」では茹(ゆ)でたてのベニズワイガニのほか白エビなど、富山湾の海の幸を味わえます。
5-4 京丹後(京都府)
ブランドガニ・間人ガニが水揚げされる間人漁港のある京丹後市。「海の京都」と呼ばれるエリアです。間人漁港はカニの餌となる生物やプランクトンが豊富な漁場に近く、日帰り操業のため鮮度は折り紙付き。間人ガニは大きさ、重さ、形の良しあしなど約50もの基準をクリアしたカニだけに与えられる称号です。京丹後市内には美人の湯として知られる夕日ヶ浦温泉があり、温泉とカニ料理を堪能できます。
5-5 豊岡(兵庫県)
コウノトリで有名な豊岡市にある津居山港で揚がるズワイガニが津居山かに。
冬の日本海の荒波にもまれたカニは、引き締まった身がぎっしり詰まっています。甘みが強いのも特徴で、刺し身や焼きガニで食べるのがおすすめ。津居山港から車で10分ほどのところには、名湯・城崎温泉があり、外湯巡りとともにカニ料理を楽しめます。
5-6 鳥取・境港(鳥取県)
山陰地方を代表するカニの産地。鳥取港は「とっとり松葉がに」、境港は日本一のベニズワイガニの水揚げ量で知られます。鳥取港は鳥取砂丘コナン空港や鳥取砂丘に近く、とっとり松葉がにを味わえる飲食店も多数。買い物には「鳥取港海鮮市場かろいち」がおすすめです。「水木しげるロード」で有名な境港では、手ごろな値段で品質の良いベニズワイガニを味わえます。おみやげは「境港水産直売センター」や「大漁市場 なかうら」が便利です。
6.カニを食べる旅を楽しむなら、読売旅行のツアーがおすすめ
カニの名産地でカニを堪能する旅を楽しむなら、やっぱりツアーがおすすめです。読売旅行なら、おいしいカニを味わえる旅館や食事処の手配に加え、近隣の観光地やおみやげを購入できる市場などへも案内してくれます。ぜひチェックしてみてください。
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とりっぷナビ編集部

























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