【白谷雲水峡】おすすめ３コース！ 苔むす森や屋久杉など見どころ満載

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白谷雲水峡はトレッキングコースが充実し、縄文杉やヤクスギランドと並び、屋久島を代表する人気スポットです。清流が流れる森は有名アニメ映画の舞台のモデルになったとも言われています。原生林の中、「沢・苔（こけ）・杉・岩」が織りなす生命力あふれる景観を体感しませんか。
※2024年9月に発生した台風10号の影響により、県道通行止めとなり9月5日現在閉園中です。

1. 白谷雲水峡の魅力は？

1-1　白谷雲水峡ってどんなところ？

白谷雲水峡は鹿児島県屋久島の北部の標高600m～1050mに位置する、面積424ヘクタール の広大な自然休養林です。魅力は、屋久杉などの原生的な森林や様々な種類の苔、そして白谷川水系の流れと花崗岩が生んだダイナミックな峡谷美です 。

基本情報
名称　　白谷雲水峡
住所　　鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦
連絡先　0997-46-2333
WEB　　屋久島観光協会公式サイト

1-2　トレッキングコースが充実

苔むした緑の森を楽しみながら歩くトレッキングが、白谷雲水峡の醍醐味。体力に合わせてコースを設定できるので、高齢の方や小さなお子さんでも無理なく歩けます。沢の水音やミソサザイのさえずり 、みずみずしい苔や木々の香りなど、五感をフルに使って大自然を味わいましょう！ ヤクシマザル やヤクシカに出会うこともありますよ。

2. 白谷雲水峡のおすすめコース３選

2-1　【ライトコース】弥生杉コース

弥生（やよい）杉コースは、巨木「弥生杉」が見どころの1時間（約2km）前後の短いハイキングコースです。白谷雲水峡の標高600ｍの入口から20分ほ ど歩いて到着する弥生杉は、屋久杉と呼ばれる樹齢1000年を超える古木の中でも、 比較的見に行きやすい標高710ｍの場所にあります。推定樹齢3000年の木の周りをぐるりと一周して、複雑な幹の形状や空洞を観察してみましょう。
※2024年9月に発生した台風10号の影響により、幹回り約8メートルある弥生杉が根元から折れて倒れる被害が出ています。

2-2　【半日コース】奉行杉コース

奉行杉コースは、トレッキング初心者でも楽しめる約3時間（約4km） のコース。「原生林コース」では、二代大杉、三本足杉、びびんこ杉、三本槍杉、奉行杉、二代くぐり杉など、更新成長した屋久杉を見ることができます。案内板を参考に、入り組んだ木の根や岩、苔を観察しましょう。体調や天候によって、苔むす森の奥やくぐり杉まで足を延ばすのも良いでしょう。

 

2-3　【一日コース】太鼓岩往復コース

白谷雲水峡の王道コースとして人気の太鼓岩往復コースは、往復約4時間（約5.6km）かかるので、早朝に出発して、午後早めに 戻れるように計画を立てるのがおすすめです。

ゴールの標高1050ｍの太鼓岩から見える屋久島の山々や白谷雲水峡の森林一帯の眺めは格別です。最後の険しい登山道を登り切ると、ご褒美のような絶景が待っています。行きは太鼓岩往復コースの楠川歩道を通るルート、帰りは奉行杉コースの原生林歩道ルートなど、行きと帰りで違うルートも可能です。

このコースは、ほぼ登山道歩きとなるため、装備と体力を見極め、休憩時間などを加味し、余裕をもって計画を立ててください。専門ガイドと一緒だと安心ですね。

3. 白谷雲水峡のコースの見どころ

3-1　苔むす森

有名アニメ映画の舞台のモデルと言われている「苔むす森」は白谷雲水峡の中でもとりわけ人気のスポットです。標高約860m、登山口から約1.8kmのあたりからさらに奥へ広がる森一帯を指します。

重なり合う岩も倒木も木の幹も枝も全て緑の苔で覆われた、幻想的な風景に出合えます。照葉樹林やシダなどとともに、ヒノキゴケやフォーリースギバゴケなどの苔の絨毯（じゅうたん）が幾重にも重なる景観は圧巻です。

3-2　太鼓岩

花崗岩の巨石が山の斜面から突き出している絶景スポットです。白谷入口から約2.8km、標高1050ｍに位置します。
辻峠の分岐から約10～15分のゴール手前はきつい登りですが、登り切った先に広がるのは奥岳が眼前に迫る大パノラマです。

3-3　「飛流おとし 」の滝

白谷雲水峡のコース内で最初に出てくる名所です。落差50mの大きな滝で、水流で花崗岩が削られてまっすぐに落ちています。橋の上や遊歩道からゆっくり観賞できます。

3-4　二代大杉

屋久杉巨大な屋久杉の1つ。樹高32m、幹周り4.4m。 倒れた木の上に杉の種子が落ち成長して木が生える「倒木更新」と呼ばれる更新成長で育った杉です。　「屋久島スギ原始林」は国の特別天然記念物に指定されています。

3-5　三本足杉

根が三本の足のように見えることから名づけられた「三本足杉」。 3つに分かれて大きく張り出した根元は、親木が枯れて朽ちた上に親木を抱え込むように成長した倒木更新。推定樹齢600～1500年 と樹齢的には屋久杉とは呼ばれないまだ小杉の可能性もありますが、インパクトのある姿が人気です。

3-6　奉行杉

屋久杉とされるのは樹齢1000年以上の古木 と定義づけられていますが、この奉行杉は白谷雲水峡で最大の屋久杉。胸高周囲（成人の胸の高さの幹周囲）が約8.5m と太く力強い奉行杉は、さながら屋久杉の王様。がっしりと根元付近が苔で覆われており、堂々たる風格の佇まいは圧巻です。

3-7　くぐり杉

根元が二股に大きく開き、トンネルのように通り抜けられることでくぐり杉と呼ばれている屋久杉。樹高 22m、幹周り 3.1m 。 倒木更新により、トンネルのようにぽっかりと空いた空間はパワースポットとしても人気です。

3-8　シカの宿

「穴の中でシカが雨宿りをする姿」を想像して名づけられた、大きな空洞のある根株です。ぜひ、中に入って空を見上げてみましょう。

3-9　益救雲水（やくうんすい）

白谷川を水源に、白谷林道沿いに湧く湧き水です。
竹の樋から苔むした石の水受けへ絶え間なく流れ落ちるまろやかな軟水で、無病息災を願う神事に「ご神水」として使われることから「不老長寿の水」との言い伝えがあります。白谷雲水峡ではこの益救雲水のように、湧き水がいたるところに見られるのも魅力です。

4. 白谷雲水峡のコースはガイドなしでもOK？

白谷雲水峡はわかりやすい案内板が設置されているため、ガイド無しでも比較的回りやすいところですが、現地ツアーでネイチャーガイドを頼むと一層素晴らしい旅になります。

ガイドブックでは網羅できない情報を持ち、屋久杉や岩、渓流などのフォトスポットも熟知しているのが現地のガイド。時間の管理、安全面でも頼りになるので、よりリラックスして散策に集中できますよ。

5. 白谷雲水峡のトレッキングコースの注意点

5-1　天候

白谷雲水峡は、屋久島の中でも特に雨が多い島の北西にあります。しとしとした多少の雨なら、しっとりと輝く森の緑を楽しめます。しかし、大雨の中を歩くのは大変危険です。トレッキングの当日が大雨の翌日の場合、 晴れていても前日まで降り続いた雨により増水して通行止めになることもあります。

5-2　服装

空気を通し撥水効果のある素材のウェアは必須。白谷雲水峡は沢の中を歩くこともあり、足元は かなり濡れるので、スニーカーよりトレッキングシューズを用意しましょう。ライトコースの弥生杉コースは滑りにくいスニーカーでも大丈夫です。

5-3　持ち物

ザック、弁当、軍手、レインウェア、折り畳み傘、水、予備の食料、懐中電灯、携帯トイレがあると良いでしょう。

5-4　アクセス

白谷雲水峡へは、宮之浦地区から車で約20分ほどです。他には路線バス、タクシー、レンタカーがあります。路線バス は1日に4往復 、宮之浦地区から30分ほどです。帰りは登山口でタクシーに乗りたいなら予約が必要です。レンタカーの場合は、登山口の先とさらに奥に無料の駐車場がありますが、満車になることもあるので早めの時間に行きましょう。

5-5　トイレ

白谷入口と白谷小屋の２カ所。環境保護のために携帯トイレを持参しましょう。

6. 白谷雲水峡のコースで無理なく選ぼう！

白谷雲水峡のコースは、ライトなコースからヘビーなコースまで異なる難易度のコースがあります。お子さんやトレッキング初心者から上級者まで体力に合わせて選べるうえ、ルートアレンジもできるのが魅力です。ぜひ白谷雲水峡ならではの、原生林に包み込まれるような異世界 感覚を味わってください。屋久島ハイライトのツアーなら、ライトなコースを歩き、その他の観光地も効率よく回れるので、屋久島初めての方にはおすすめです。