11月23日(金)
成田→ミラノ→アテネ
さあ、皆様の浪漫の旅がスタート!ご旅行をお申し込み頂いてから、この日を楽しみに首を長くしてお待ちになっておられたことでしょう。成田空港よりアリタリア航空787便にて大空へ飛び立ちました。空の旅も終わりに近づきアテネの空港到着前に、機内から街の明かりが宝石のように輝いているのを見ると、安堵感で気分が和らぎました。専用のお出迎えのバスに乗り、一路ホテルへ。爽やかな朝の観光を前に、しばし一休みされました。
11月24日(土)
アテネ(ギリシア)
朝、さっそくアテネの街を観光しました。アクロポリスで、私たちを真っ先に出迎えてくれたのは犬、そして犬、またまた犬・・・ 自由奔放な犬を見てお国柄の違いを感じました。観光客で賑わう丘を上りながら、アテネのシンボル女神アテネに捧げられたパルテノン神殿・勝利の女神ニケ神殿・劇場などをご覧になられました。1896年の第一回近代オリンピックが行われた競技場を車窓から見学し、閑静なプラカ地区を散策しました。その後、豪華客船ギャラクシー号が待つピレウスの港へ向かいました。心地よい緊張感の中、港での乗船手続きをし、ますます気分が高まりました。今回は、どんな素晴らしい出会いが私たちを待っていることでしょう。
11月25日(日)
クサダシ(トルコ)
トルコの西部にある有数のリゾート地クサダシに寄港しました。ここでの観光は何といっても紀元前11世紀に建設されたイオニア人の古代遺跡エフェソス! 古代の人々により「薔薇のように美しい」と称され、多くの著名人を魅了してきました。アレクサンドロス大王が憧れ、聖パウロが布教活動を行い、聖母マリアが最期の時を迎えた地。実際に保存状態の良いエフェソスの遺跡を見て、人間の能力の奥深さを感じました。昼から街中を散策され、フレンドリーなトルコ人を相手にショッピングを楽しまれた方もおられました。夕食後、キャプテン主催の乾杯タイムに続き、多才な演奏者のショーをご覧になられました。
11月26日(月)
イスタンブール(トルコ)
世界で唯一アジアとヨーロッパにまたがっているエキゾチックな街、イスタンブールに寄港しました。異国情緒漂う空間で、異文化との出会いに 胸が弾みました。まず、約400年間オスマン朝のスルタンの住居だったトプカプ宮殿を観光しました。本物だけが醸し出す上質な空気を漂わせる宝石の品々。特に、86カラットのダイヤモンドや世界最大級のエメラルドで飾られているトプカプの短剣には感嘆の声を漏らしました。その後、イスタンブールで唯一の6基ミナレット(尖塔)をもつブルーモスクに行きました。博物館ではアンティークのトルコ絨毯を見学し、500年以上も前からイスタンブールの商業の中心地であるグランドバザールにも行きました。見所たくさんで、あっという間に一日が過ぎました。
11月27日(火)
イスタンブール(トルコ)
さまざまな歴史と文化が交差し、多彩な魅力が溢れる街イスタンブール2日目。オプショナルツアーに参加された方、町を自由に散策された方、お部屋でスケッチをしてプライベートな時間を過ごされた方、とそれぞれの思い出を作られました。出港時、ライトアップされたモスクや橋など幻想的な風景は、今でも目を閉じるとぼんやりと浮かんでくるのではないでしょうか。陸路や空路では味わえない海からの絶景に感動し、イスタンブールとのお別れに名残 惜しい気分になりました。イスタンブールは、船乗りの中でもファンが多く、憧れの港の一つです。
11月28日(水)
終日航海(エーゲ海)
エーゲ海の陽射しを浴びながら、美しい朝を迎えられました。終日航海で、落ち着いた雰囲気の豪華客船の中で、豊かな時の流れを心ゆくまで満喫されました。本日のドレスコードはフォーマル!エレガントな雰囲気を漂わせるレストランでの食事。ペルー人のウェイターのホアンさんとアシスタントウェイターのポールさん。毎晩、サービス精神旺盛で、私たちを温かく迎えてくれましたね。お食事を運ぶだけでなく、マジックにナプキン折りなど多才で、さまざまな芸を披露!毎晩のシアターでのショーと同じくらい楽しみでした。
11月29日(木)
ロードス島(ギリシア)
「太陽とバラの島」とも呼ばれている風光明媚なロードス島に寄港しました。ロードスの名前は、ギリシア神話の海の神ポセイドンの娘である ニンフ(妖精)から取った説とギリシア語のロドン(バラ)からとったという2つの説があります。夜が明ける前の入港で、暗闇の中から日の出と共に、聖ヨハネ騎士団によって作られた城壁が見えてきました。ツアーでは、まずカミロスの遺跡を観光。わずかに残る柱・土台・壁を目の前に想像力を働かせながら、昔の生活を思い浮かべられましたね。古代に雨水を優れた配水システムで各世帯に供給していたとは、なんとも信じがたいことです。その後、世界遺産のロードス旧市街の観光。まるで中世に迷い込んだかのような石畳の道や建物が軒を連ねていましたね。
11月30日(金)
リマソル(キプロス)
キプロスを代表するリゾート地リマソルに寄航しました。まず、パフォスのシンボル美の女神アフロディーテが降り立ったと言われる 「ペトラ・トゥ・ロミウ」でお写真タイム。吸い込まれそうな海を眺めながら、ボッティッチェリの有名な「ビーナスの誕生」の絵を思い出しました。その後、パフォスの精巧でカラフルなモザイクの見学。昼食は、話の種にキプロス料理をご賞味頂きました。その後クリオン遺跡の観光では、2世紀に建てられた野外劇場やユストリオスの家のモザイクをご覧になられました。車窓から太陽をさんさんと浴びている柑橘類やオリーブなどの木々を眺めながら、港に戻りました。
12月1日(土)
終日航海(地中海)
本日は、終日航海。絵の具で作り出されたかのような紺碧の地中海を目の前にうっとり。さて、船内ではさまざまなイベントが行われ、デッキでライブ音楽を聴きながらのんびりされたり、船内のお店でお買い物をされたり・・・それぞれ楽しまれました。日本では、なかなか余裕がなく見られない日の出と日の入りを眩しい陽射しを感じながら、一日の始まりと終わりが味わえた特別な日でした。夜、満点の星空を眺めながら、明日も天気になることを確信しました。
12月2日(日)
アレキサンドリア(エジプト)
異国情緒漂う「地中海の真珠」アレキサンドリアに寄港しました。カイロに次ぐエジプト第二の都市で、紀元前4世紀にマケドニア王国の アレクサンドロス大王によって建設され、絶世の美女クレオパトラがいたことでも有名です。また、ナイル川河口に伸びた半島の港町で、地中海に面して美しいビーチが続き、年間を通してエジプトのマリンリゾートとして高い人気を誇っています。オプショナルツアーでは刺激が 多く時空を越えた旅をし、はるばる遠く日本から足を運んで見る価値のあるものばかりでした。世界遺産のギザの3大ピラミッド、メンフィスのラムセス2世像、サッカラの世界最古の階段ピラミッドなど、今も昔も変わらず人間の探検心をかき立てる魅力がありました。
12月3日(月)
終日航海(地中海)
朝、デッキに出ると、海風が肌に心地良く、澄み渡った青空の下で爽やかな一日をスタート。地平線を眺めていると、海は広いなぁと改めて実感しますね。さて、不思議なもので、船の中でよく顔をあわせる行動パターンがご自身と似ている方がおられませんでしょうか。日に日に笑顔で挨拶できる顔見知りが増えてきましたね。夕食前には、読売オーシャンクルーズのささやかなカクテルパーティーをし、さらに親睦が深まりました。夜のシアターでは、ピアノのショーがあり、リズミカルに各国の音楽が演奏されました。日本の桜の歌が流れた時には、メロディーから日本人の奥ゆかしい心を感じ、柔らかい笑みが浮かびました。
12月4日(火)
イラクリオン(クレタ島)
ギリシア最大の島でギリシア神話では最高神ゼウスが生まれた地と言われているクレタ島に寄港しました。ヨーロッパ最古のミノア文明を生み、その優れた文化は島内に多くの痕跡を残していました。観光のハイライトは、イギリスの考古学者アーサー・エバンスが彼の半生をかけて発掘し、修復したクノッソス宮殿。宮殿跡を見ていると、必死に生きようとした人々の足跡を感じました。その後、ベネチア統治時代の面影を残す市内に戻り、カフェで一服した後、地元の人の台所である市場を歩きました。「もし、自分がこの国のこの街に生まれていたら、どんな暮らしをして、どんな人生を送っていたのだろうか・・・」そんな言葉がふと頭をよぎりました。皆様ならどのような暮らしを想像されますか。
12月5日(水)
終日航海(地中海)
大海原をジェストコースターに乗っているような一日でした。本日は最後のフォーマルナイトで、レストランでは ヘッドウェイター・ウェイター・アシスタントウェイターたちによるベークド・アラスカがあり、白いナプキンを頭上で振り、拍手をしながら笑顔がいっぱいでとても盛り上がりました。レストランでの行進を見ると、クルーズも終盤に近づいてきたことを実感します。夜は、ガラビュッフェがあり、氷の彫刻や果物の彫刻を見て感激!お料理も匠の技で芸術のようで、食べるのがもったいないくらいでした。全部食べたいけれども、これではお腹がいくつあっても足りませんね。贅沢な悩みです。
12月6日(木)
チビタベッキア(イタリア)
昨日の天気とは裏腹に晴天!無事チビタベッキアに到着し、港に接岸したタラップから満面の笑みを振りまきバスに乗り込みました。チビタベッキアは、かつて、伊達政宗の使節と支倉常長たちの遣欧使節団も上陸した所で、西暦108年に皇帝トラヤヌスによって築かれて以来、現在までイタリアの首都ローマの外港として栄えてきました。ツアーでは、古代ローマから、はるかなる時を越えて存在し続ける数々の遺跡や建造物を眺めました。どの風景も映画のワンシーンのようで、テベーレ川に架かるライトアップされている橋や街角のイタリア人を見ているとロマンチックな気分になりました。
12月7日(金)
終日航海(地中海)
下船日前日。皆様、気がつけば周りに知り合いがたくさんできましたね。「こんにちは」「ありがとう」と笑顔で話しかけてくれる乗組員の言葉を聞いて、毎日うれしい気分になられましたよね。今回のクルーズが皆様にとって思い出深いものになりましたでしょうか。夜、荷造りをする心境が複雑。本当に終わってしまうのかなぁ。やっと船生活に慣れてきたと思ったのに・・・。クルーと最後のお別れの挨拶。1つ1つの縁・・・地球上に こんなにたくさんの人がいる中で、出会えてよかった!皆様、出会いを大切にしましょうね!
12月8日(土)→12月9日(日)
バルセロナ(スペイン)→成田(日本)
いよいよ下船で、バルセロナに着岸!何度も後ろを振り返り、後ろ髪がひかれる思いでギャラクシー号と最後のお別れ。バルセロナの空港より、ミラノ経由で日本へたくさんの思い出と一緒に飛び立ちました。クルーズのご旅行の余韻に浸りながらの空の旅おつかれさまでした。皆様、お帰りなさい!黄金の国「ジパング」へ・・・。次の航海はいつでしょうか。また、新たな夢の世界が皆様をお待ちしています。
では皆様お元気で・・・さようなら
添乗員日記担当