「山形花笠まつり」は「東北四大祭り」の一つに数えられています。華やかな衣装をまとった踊り手たちのパレードは必見です。ここでは、そんな「山形花笠まつり」の基本情報や楽しみ方をご紹介します。
1.「山形花笠まつり」とは?
1-1 「山形花笠まつり」の由来・歴史
「山形花笠まつり」は、1963年に山形県、山形市、山形新聞社、山形商工会議所などが始めた「蔵王夏まつり」が始まりです。「蔵王夏まつり」のイベントの一環として行われた「花笠音頭大パレード」が、65年から「山形花笠まつり」として開催されるようになりました。全国的に知られるようになったのは、70年の大阪万博で花笠踊りが日本の民俗芸能として紹介されたことがきっかけでした。以降、県内の学校の授業に取り入れられ、愛好家が増えて市民参加型の祭りへと変化していきました。現在では祭りの3日間の踊り手が1万人以上になる人気の祭りになっています。
1-2 「山形花笠まつり」は、いつ開催される?
「山形花笠まつり」は、毎年8月5日~7日に開催されます。(※開催日は変わる可能性もありますので、事前に公式サイト等でご確認ください。)
1-3 花笠踊りの種類
花笠踊りには主に以下の4つの種類があります、違いを知っておくとより楽しめるでしょう。
1.【正調花笠踊り ~薫風最上川(くんぷうもがみがわ)~(通称:女踊り)】
最も歴史が古く、通称「女踊り」とも言われる優雅で華麗な伝統的な踊り。山形県を流れる最上川の爽やかな風、稲穂の揺れをイメージ。
2.【正調花笠踊り ~蔵王暁光(ざおうぎょうこう)~(通称:男踊り)】
通称「男踊り」とも言われる勇ましく勢いのある踊り。蔵王連峰の夜明けと、自然の恵みへの感謝をイメージ。
3.【笠回し系花笠踊り】
花笠を大きく、豪快に振り回すダイナミックな踊り。花笠踊り発祥の地である尾花沢系の踊りとされる。
4.【創作花笠踊り】
参加者が自由に創作した独自の踊り。
1-4 観覧場所・観覧方法は?
会場は山形市中心部で、基本的に十日町、本町、七日町通り~文翔館前の直線ルートになります。コース上の歩道エリアでは自由に観覧可能。公式サイトにルートが公開されています。
1-5 会場へのアクセス
「山形花笠まつり」の会場は、JR山形駅が最寄りです。JR山形駅の東口から会場までは徒歩約10分。各地から山形駅へ向かう主な交通手段は新幹線か飛行機になりますが、東京からは新幹線が便利で、東京駅から山形新幹線で約2時間45分です。飛行機の場合、羽田空港から山形空港までは約1時間5分、大阪国際空港からは約1時間15分で到着します。山形空港から山形市内までは、バスで約35分です。仙台から行く場合は、高速バスが利用しやすいでしょう。
2. 「山形花笠まつり」の楽しみ方
2-1 前日祭「花笠サマーフェスティバル」も満喫!
祭り前日の8月4日には、前日祭として「花笠サマーフェスティバル」が開催されます。会場は、国道112号線(山形市十日町・本町・七日町)となります。「花笠バザール」と題した沿道の各店によるワゴンセールやイベントがあります。「山形花笠まつり」の祭神である「蔵王大権現」も設置され、花笠奉納式が執り行われます。屋台グルメを味わいながら、前日祭も満喫しましょう。
基本情報
名称 花笠サマーフェスティバル
住所 国道112号線区間(山形市十日町・本町・七日町)
連絡先 023-622-4666(花笠サマーフェスティバル実行委員会事務局)
WEB 山形商工会議所公式サイト
2-2 パレードで華やかな衣装・踊りを堪能!
「山形花笠まつり」の醍醐味は、やはり華やかなパレードです。色鮮やかな衣装にも注目です。先述したように、花笠踊りには種類があります。各団体の衣装も踊りに合わせて様々なので、踊りと合わせて見比べながら観賞すると良いでしょう。華麗なパレードを背景に記念撮影も良いですね。
2-3 飛び入り参加で花笠踊りを体験
「山形花笠まつり」は、飛び入り参加も可能です。毎日2回、踊りを体験できる時間があります。1回目は、パレード開始頃の「オープニング花笠輪踊りコーナー」、市役所前で開催されます。「花笠ファン」と呼ばれる簡易の花笠をもらって、先生のお手本を見ながら参加します。2回目は、パレードの終盤に最後尾で開催されます。最後尾に「飛び入り参加コーナー」のプラカードが出たら参加可能です。実際に踊りを体験できるのも、「山形花笠まつり」の魅力の1つです。
2-4 屋台で山形グルメを味わう
祭りには屋台グルメが欠かせません。屋台は例年、十日町、本町、七日町通り、文翔館辺りに多く見られます。山形グルメの牛串や玉こんにゃく、どんどん焼きなども味わえます。屋台グルメに舌鼓を打ちながら、美しいパレードを見物すれば、満足感が高まります。
2-5 花笠うちわなど公式グッズをゲット!
「山形花笠まつり」では公式グッズも販売されます。祭りの象徴でもある花笠(通常の花笠、男踊りと笠回し用の花笠の2種)の他、浴衣や踊り方解説DVDや花笠音頭のCDも販売。「オープニング花笠輪踊りコーナー」に参加するともらえる花笠ファンも購入可能です。花笠ファンは、組み立てると簡易花笠になるうちわです。
3. 「山形花笠まつり」と合わせて行きたいおすすめ観光スポット
3-1 「山形花笠まつり」の祭神「蔵王大権現」にお参り
「山形花笠まつり」に来たなら、祭神である「蔵王大権現」にお参りしたいものです。蔵王スカイケーブル中央高原駅前に、「蔵王大権現」の礼拝所が建立されています。「蔵王大権現」の三眼怒髪の大忿怒相は、どんな悪魔も降伏し、平和をもたらすと言われています。その勇敢で猛々しい姿を拝観しに訪れてみてはいかがでしょう。
基本情報
名称 蔵王大権現
住所 山形県山形市蔵王温泉
連絡先 023-694-9328(蔵王温泉観光協会)
WEB 山形蔵王の四季を感じる旅
3-2 蔵王温泉で湯めぐり散歩!
「蔵王大権現」にお参りしたら、合わせて蔵王温泉で旅の疲れを癒しましょう。蔵王温泉には、足の下から湧き出る珍しいお風呂や濁り湯など、多種多様なお風呂があります。また、足湯も3カ所あります。
基本情報
名称 蔵王温泉(蔵王温泉観光協会)
住所 山形市蔵王温泉708-1
連絡先 023-694-9328
WEB 蔵王温泉公式サイト
3-3 バスのアクセスも良好!「仙台七夕まつり」へも足をのばす
山形と仙台は高速バスで移動ができ、アクセスも良好です。山形花笠まつりと同時期に、仙台では「仙台七夕まつり」が開催されています。仙台七夕まつりは、主に仙台市内の商店街に飾られた優美な七夕飾りを自由に観賞するのがメイン。時間が決まっているパレードや山車の出陣などはなく、自分の都合に合わせて見やすいため、余裕をもってスケジュールが組めます。「山形花笠まつり」を楽しんだ後は、また趣の異なった夏の風物詩「仙台七夕まつり」に足をのばすのもおすすめです。
4. 華やかな「山形花笠まつり」を楽しんだ後は蔵王温泉で癒される
「山形花笠まつり」は、全国から見物客が集まる人気のお祭りです。一度見たら、その華やかさに魅せられる人も多いかもしれません。「山形花笠まつり」に参加した後は、祭神である「蔵王大権現」が鎮座する蔵王温泉を訪れてみても良いでしょう。読売旅行では、「山形花笠まつり」と観光、温泉が楽しめるプランも豊富です。他にも、「青森ねぶた祭」「秋田竿燈(かんとう)まつり」「仙台七夕まつり」を合わせて周遊する豪華なツアーも用意しています。見ごたえのあるお祭りと、各地のグルメ、観光スポット、温泉を思いっきり堪能してみませんか。
とりっぷナビ編集部
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