縁結びの聖地として、多くの参拝者が訪れる出雲大社(いずもたいしゃ)と、その周辺エリアにはたくさんの観光スポットがあることをご存知ですか。余すことなく楽しむにはツアーがおすすめ。ここでは、ツアーでも回れる出雲大社内の参拝スポットや、周辺の観光地をご紹介します。
1. 出雲大社ってどんなところ?
出雲大社 御本殿・拝殿 画像提供:(公社)島根県観光連盟
島根県にある出雲大社は、島根旅行では必ず訪れたいパワースポットとして有名。そんな出雲大社は、どのような神社なのでしょうか。詳しくご紹介します。
1-1 出雲大社は日本有数の縁結びスポット
出雲大社は、「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」をお祀りしています。大国主大神は、かつて出雲の地に国土を開拓、「国づくり」をした神様です。「国づくり」の過程で多くの人々との関わり合いをもったことから、縁結びの神様として知られるようになりました。そのため出雲大社では、男女の縁だけでなく、人間関係、さらには人間以外の生き物との絆など、さまざまなご縁を結んでくださると言われています。
1-2 話題になった「平成の大遷宮」とは?
出雲大社は、平成20年から31年まで行われた「平成の大遷宮」でも大きな話題になりました。「遷宮」とはご神体を従来の社殿から、修繕や建て替えを終えた新しい社殿へお遷しいただくことです。出雲大社では、1744年に造営された本殿をはじめとする出雲大社内の複数の建造物などの修繕が行われ、松ヤニやエゴマ油、鉛、石灰を混ぜて銅板などを塗装する「ちゃん塗り」という特殊な塗装方法などが用いられ、伝統の技が次の時代へと繋がっていきます。
1-3 神在祭を開催
出雲大社 神迎神事 画像提供:(公社)島根県観光連盟
出雲の地では、出雲大社をはじめとする各神社が「神在祭(かみありさい)」を開催することでも有名です。旧暦10月は八百万(やおよろず)の神々が出雲を訪れるため、出雲以外の地では神が不在なので「神無月(かんなづき)」と言われますが、出雲だけは「神在月」と呼ばれます。
旧暦10月10日、出雲大社の西方1kmにある稲佐の浜で神々をお迎えするため「神迎神事(かみむかえ)」が行われ、その後、出雲大社神楽殿において「神迎祭(かみむかえさい)」が執り行われます。旧暦10月17日までの7日間、出雲大社の摂社「上宮(かみのみや)」で縁結び、収穫などについての「神議り(かむはかり)」が行われます。この時にあわせて、「縁結大祭」が行われます。そして、「神等去出祭(からさでさい)」で神々をお見送りします。
※これらの神事は一般観光客には非公開なものもあります。神事の妨げにならないようお振る舞いください。
1-4 出雲大社の所在地・アクセス
出雲大社は島根県に位置しています。詳しい所在地の住所は以下の通りです。
出雲大社社務所:島根県出雲市大社町杵築東195
各地からのアクセス方法は、以下を参照してください。
北海道・東北地方からのアクセス
北海道(新千歳空港)から出雲への飛行機の直行便はありません。そのため、羽田空港などを経由する必要があります。出雲縁結び空港からJR出雲市駅まで行き、バスで出雲大社まで移動します。
東京からのアクセス
東京から飛行機の場合は、出雲縁結び空港まで行った後、JR出雲市駅まで移動し、バスで出雲大社へ行きます。電車の場合は、東京駅からサンライズ出雲でJR出雲市駅まで行くか、新幹線で岡山駅まで行った後に特急やくもでJR出雲市駅まで行きます。JR出雲市駅からは出雲大社までバスを使います。
関西方面からのアクセス
関西方面から飛行機の場合は、伊丹空港から出雲縁結び空港へ行き、新幹線で岡山駅へ。そして特急やくもでJR出雲市駅へ向かいます。
中国地方からのアクセス
中国地方からのアクセスは、高速バスもしくは車が便利です。高速バスでJR出雲市駅を経由してバスで出雲大社へ行くか、車の場合は山陰自動車道の出雲ICで下りて国道431号線で出雲大社まで行きます。
九州地方からのアクセス
九州地方からは、電車か高速バス、もしくは車がおすすめです。電車の場合:博多駅から新幹線で岡山駅もしくは新山口駅まで行き、JR出雲市駅まで行ってからバスで出雲大社へ行きます。高速バスの場合:JR出雲市駅まで行ってからバスで出雲大社へ、車の場合は山陰自動車道の出雲ICで下りて出雲大社まで行きましょう。
2.出雲大社ツアーでの参拝スポット
出雲大社 御本殿・八足門 画像提供:(公社)島根県観光連盟
出雲大社にきたら本殿で必ず参拝しましょう。そして、出雲大社内には他にも是非参拝してほしいスポットがあるので、訪れてみてください。
2-1 神楽殿(かぐらでん)
出雲大社 神楽殿 画像提供:(公社)島根県観光連盟
神楽殿は御祈祷や結婚式などが行われる場所です。270畳もの大広間には、神社としては大変珍しいステンドグラスの装飾があり、和洋折衷の美しさを楽しめます。神楽殿の正面に立ち目を惹くのは、特に大きな注連縄(しめなわ)。長さ約13メートル、重さ5.2トンもある大迫力です。圧巻の注連縄をぜひ間近で見てください。
2-2 十九社(じゅうくしゃ)
出雲大社 十九社祭 画像提供:(公社)島根県観光連盟
本殿の東西両脇にある十九社は、全国にいる神々が神在月に出雲に集まった際に宿泊すると言われている場所です。神在月ではない期間には八百万の神の遥拝所となっているので、十九社を参拝すると全国の神々とつながることができます。
2-3 素鵞社(そがのやしろ)
出雲大社 素鷲社・御砂 画像提供:(公社)島根県観光連盟
出雲大社の主祭神である大国主大神の祖神「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」を祀る素鵞社。稲佐の浜の砂を奉納して、一年後に持ち帰るとご利益があると言われています。ただし、一年後に参拝に来ることが難しい遠方の方は、すでに置かれている砂を持ち帰っても良いとされています。ただし、自身で稲佐の浜の砂を採取し、それと交換する形で持ち帰ることでご利益があります。
2-4 ウサギの石像
出雲大社 うさぎ 画像提供:(公社)島根県観光連盟
大国主大神がウサギを助けたとする「因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)」の物語が古事記に記されています。そのため出雲大社には、多くのかわいらしいウサギの石像があります。参拝の折に石像を探してみてください。
2-5 神門通り
神門通り(出雲大社宇迦橋大鳥居) 画像提供:(公社)島根県観光連盟
表参道の神門通りには、お店がたくさん並んでいます。お土産屋さんや、出雲そばを味わえる食事処、ぜんざいなどのスイーツとコーヒーを楽しめるカフェなどがあります。出雲大社の参拝前後に、神門通りで一息つきましょう。
3.出雲大社ツアーでは周辺観光スポットも要チェック
出雲大社ツアーを選ぶ際には、周辺の観光地もめぐるプランにしましょう。島根県の人気観光地を3カ所ご紹介します。
3-1 玉造温泉
玉造温泉街 画像提供:(一社)松江観光協会玉造温泉支部
美肌の湯として知られる玉造温泉(たまつくりおんせん)は、出雲大社がある出雲市の隣の松江市にあります。玉湯川沿いには温泉宿が並び、露天風呂や日本庭園などそれぞれの魅力が満載です。温泉街の端にある玉作湯(たまつくりゆ)神社と、その隣にある清巌寺は、パワースポットとしても人気。出雲大社を訪れた後、玉造温泉に宿泊するツアーは人気です。
基本情報
名称 玉造温泉(玉造温泉旅館協同組合)
住所 島根県松江市玉湯町玉造255番地 玉造温泉ゆ~ゆ2階
連絡先 0852-62-0634
WEB 玉造温泉公式サイト
3-2 石見銀山
石見銀山・大森の町並み 画像提供:大田市役所産業振興部
出雲市の隣の大田(おおだ)市には石見銀山(いわみぎんざん)があります。2007年に銀山跡地と景観が世界遺産として認定された時には、日本中で大きな話題になりました。実際に銀を採掘していたとされる約600mの龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)は一般公開されていて、石見銀山の歴史を感じられます。石見銀山のある大森町では、江戸時代のような古い町並みが楽しめます。
基本情報
名称 石見銀山(龍源寺間歩管理棟)
住所 島根県大田市大森町
連絡先 0854-89-0117
WEB しまね観光ナビ公式サイト
3-3 足立美術館
足立美術館・生の額絵 画像提供:足立美術館
島根県安来市の足立美術館は、横山大観のコレクションと日本一とも称される日本庭園が有名な美術館です。横山大観の多くの作品と、四季とともに表情が移ろう約5万坪の庭園の調和は、日本画の魅力を最大限に感じることができる世界になっています。また、陶芸家の北大路魯山人の作品を展示している魯山人館も必見です。
基本情報
名称 足立美術館
住所 島根県安来市古川町320
連絡先 0854-28-7111
WEB 足立美術館公式サイト
4. 出雲大社ツアーがおすすめ
出雲大社には国宝の本殿のほか、注連縄や十九社など見どころがたくさんあります。読売旅行では、出雲大社と周辺観光地を楽しめるツアーを数多く用意しています。読売旅行のツアーで島根県を満喫してください。
とりっぷナビ編集部
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