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全国でも屈指の桜の名所と言われる「吉野千本桜」。下千本から奥千本まで、約200種3万本とも言われる多くの桜が一斉に咲き乱れる風景は、一層荘厳な趣さえ感じさせます。吉野千本桜の歴史や種類、見どころのほか、近辺の観光スポットをご紹介します。

1. 全国屈指の桜の名所「吉野千本桜」とは?

吉野千本桜 ©YTS

吉野千本桜と呼ばれているのは、奈良県吉野郡吉野町にある「吉野山」。ここには上・中・下のほか奥を加えて4か所に桜の木が密集しているため、「一目見れば千本見えるほどの豪華さ」という意味で「一目千本」と呼ばれています。また、それぞれのエリアも「千本もの桜が見られる」という意味で「下千本」「上千本」などと呼ばれています。

しかし実際には、千本どころか4つのエリアを合計するとなんと約3万本にものぼる桜が見られるという非常に贅沢な場所でもあります。例年、4月上旬から下旬にかけて、気温が上がっていく順に下千本→中千本→上千本→奥千本と、順々に開花していく様子が楽しめます。

基本情報
名称  吉野山
住所  奈良県吉野郡吉野町吉野山2430(吉野山観光協会)
連絡先 0746-32-1007(吉野山観光協会)
WEB  吉野山観光協会公式サイト

1-1 吉野千本桜の歴史

桜は古くから日本人に親しまれてきましたが、なぜ吉野山にこれほどまでたくさんの桜が植えられたのでしょうか。日本各地にある桜の名所の多くは、近代になって桜並木を整備した場所や、古来より花見のために桜を植栽・管理されてきた場所です。しかし、吉野山の桜はそのような整備や花見のためのものとは少し異なります。

吉野山の桜は、山岳信仰と密接に結びついているとされ、その起源は約1300年前に遡ります。当時、山々には神が宿るとされていて、吉野山は神仙の住む理想郷として認識されていました。

後に修験道の開祖として知られる役小角(えんのおづの、または役行者、えんのぎょうじゃ)は、現在の奈良県南部にある「山上ヶ岳」に深く分け入り、一千日の難行・苦行の果てに憤怒の形相恐ろしい「蔵王権現」を感得します。そして、その尊像こそ濁世の民衆を救うものだとして桜の木に刻み、これを山上ヶ岳と吉野山に祀ったとされています。

その後、役行者(役小角)の神秘的な伝承と修験道が盛行するにつれ、本尊を刻んだ桜こそ「御神木」にふさわしい、と考えられるようになりました。それと同時に、蔵王権現を本尊とする金峯山寺(きんぷせんじ、現在の下千本と呼ばれる辺り)への参詣がさかんになり、御神木の献木という形で桜が植え続けられたのです。

こうして見事な桜が咲き乱れるようになった吉野山には、多くの文人墨客が訪れ、さまざまな歌や文章を残しています。明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)や第二次世界大戦などを経て吉野桜の人気が衰えた時期もありましたが、関係者の努力によって現代では往時の勢いを取り戻しつつあります。

1-2 吉野千本桜の種類

吉野千本桜と言いますが、その桜にはどんな種類があるのでしょうか。吉野山はそもそも、花見のために整備された桜ではないことから、ほとんどが吉野の地にもともと自生していた山桜で、「白山桜(シロヤマザクラ)」と呼ばれる品種です。シロヤマザクラは野生種であるため、同じ地域でも開花期に個体差があります。

2. 吉野千本桜の見頃や見どころは? 4エリア別にご紹介

吉野千本桜の見頃や見どころについて、4つのエリア別にご紹介します。

2-1 下千本

下千本 © YTS

下千本は、吉野山のふもと、入口のエリアです。花見スポットは下千本展望所やお野立ち跡、南朝皇居跡などが有名です。前述の金峯山寺があるのも下千本エリアです。吉野川にかかる吉野大橋から見る桜も風情があっておすすめです。

2-2 中千本

中千本 画像提供:ピクスタ

中千本エリアには世界遺産・𠮷水神社のほか、東南院、如意輪寺などさまざまな寺社仏閣があり、桜とともに荘厳な雰囲気を醸し出します。𠮷水神社からは中千本エリアと上千本エリアを一気に見渡すこともできます。

2-3 上千本

布引の桜 画像提供:吉野山観光協会

上千本エリアは標高約370〜600mと、急な坂道が多いため登るのは大変ですが、その分、抜群の眺めが楽しめます。パノラマで眼下に広がる吉野千本桜の様子を見られるのは、上千本エリアならでは。特に、花矢倉展望台から見る風景は絶景です。

2-4 奥千本

奥千本の桜 画像提供:ピクスタ

吉野山で最も山奥にあたるのが、奥千本エリアです。ここは標高約600〜750mと高いため、やはり登るのが大変な場所ですが、2015年には新たに1000本の桜苗が植樹されるなど、ますます見応えが増しています。高城山展望台や、平安〜鎌倉時代に活躍した歌人である「西行法師」の住居とされる「西行庵」は一見の価値ありです。

2-5 夜間ライトアップ

下千本の夜桜ライトアップ 画像提供:ピクスタ

多くの花見スポットと同じように、桜の時期には吉野山でも夜桜を楽しむための夜間ライトアップが行われます。下千本の七曲坂周辺と上千本の大塔宮・火見櫓周辺で行われますので、夜桜も楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

3. 吉野千本桜の他にも観光スポットが満載

吉野千本桜の他にも、吉野山周辺にはさまざまな観光スポットがあります。ここでは、おすすめの観光スポットをピックアップしてご紹介します。

3-1 金峯山寺

総本山 金峯山寺 画像提供:総本山 金峯山寺

金峯山寺は、吉野山の歴史にも登場したように修験道の総本山としてよく知られています。国宝蔵王堂と国宝仁王門、境内地は世界文化遺産の中核資産として登録され、創建以来何度も消失と再建を繰り返しながら受け継がれています。

基本情報
名称  金峯山修験本宗 総本山 金峯山寺
住所  奈良県吉野郡吉野町吉野山
連絡先 0746-32-8371
WEB  金峯山寺公式サイト

3-2 𠮷水神社

中千本エリアにある世界遺産で、もともとは金峯山寺の僧坊・吉水院(きっすいいん)として役行者が建立したものとされています。明治時代に入り神仏分離令、国家神道化などの観点から神社に改められました。国指定名勝の庭園は、豊臣秀吉によって造られたものです。

基本情報
名称  𠮷水神社
住所  奈良県吉野郡吉野町吉野山579
連絡先 0746-32-3024
WEB  吉水神社公式サイト

 

3-3 吉野歴史資料館

吉野歴史資料館では、宮滝遺跡(飛鳥朝〜奈良朝にかけて離宮があった場所)から出土した縄文・弥生の遺物や天武・持統天皇が度々訪れた吉野の宮に関する展示を行っています。施設からは青根が峯・象山・三船山が眺められ、これらの景色も美しいことでよく知られています。

基本情報
名称  吉野歴史資料館
住所  奈良県吉野郡吉野町大字宮滝348
連絡先 0746-32-1349
WEB  吉野町公式サイト

3-4 竹林院群芳園

竹林院郡芳園  庭 画像提供:竹林院群芳園

竹林院群芳園は、竹林院に伴った宿坊で、豊臣秀吉や与謝野晶子など数々の有名人、文人などが泊まったとされています。現在では露天風呂付き客室や貸切風呂などもあり、大和三庭園の一つに数えられる群芳園をゆったりと眺められる宿としても親しまれています。

基本情報
名称  竹林院群芳園
住所  奈良県吉野郡吉野町大字吉野山2142
連絡先 0746-32-8081
WEB  竹林院公式サイト

3-5 談山神社

談山神社 画像提供:談山神社

談山神社(たんざんじんじゃ)は、藤原鎌足公を祀り、世界唯一の木造十三重塔で知られる神社です。中大兄皇子とこの山で国家改新の密談を交わした、大化改新談合の地として知られています。境内には桜とカエデが豊かで、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉と四季折々の変化が美しいのも特徴です。

基本情報
名称  談山神社
住所  奈良県桜井市多武峰319
連絡先 0744-49-0001
WEB  談山神社公式サイト

3-6 吉野材の製材所群

吉野杉、吉野ヒノキなどの製材業は、吉野町の重要な産業です。人工植林の歴史も古く、約500年前の足利末期にまで遡ります。吉野材の最大の特徴は、芯が円心で曲がりが少なく、色ツヤがよく光沢に飛んでいることです。丸太から製品をとった後の端材で割り箸を作るなど、資源の有効活用にも取り組んでいます。

基本情報
名称  吉野材の製材所群
住所  奈良県吉野郡吉野町大字上市80番地の1(吉野町役場 産業観光課 木のまちプロジェクト担当)
連絡先 0746-32-3081(吉野町役場 産業観光課 木のまちプロジェクト担当)
WEB  吉野町公式サイト

3-7 世界遺産  法隆寺

聖徳太子ゆかりの寺院とされ、1993年に世界文化遺産に登録された「法隆寺」。7世紀に創建されて以来、古代寺院の姿を現在に伝えてくれます。特に、西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群であり、その他にも飛鳥・奈良時代の仏像、仏教工芸品など数多くの文化財を有しています。教科書の中でしか見たことがなかった人は、ぜひ実際にその目で歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

基本情報
名称  聖徳宗総本山 法隆寺
住所  奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1の1
連絡先 0745-75-2555
WEB  法隆寺公式サイト

 

3-8 【番外編】観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」

観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」 画像提供:近畿日本鉄道株式会社

近畿日本鉄道(近鉄)が運行する、大阪阿部野橋駅と吉野を結ぶ観光特急です。自然豊かな景観に合わせた外観は濃紺色のカラーで、クラシカルな外装が特徴です。エンブレムは吉野山の木々や草木を象徴としたもので、繊細さとエレガントさをかたどっています。車内では、沿線の名店や酒蔵のメニューを揃えたデザートやアルコール、軽食などを楽しむことができます。また限定販売の青の交響曲(シンフォニー)オリジナルデザイン黒糖わらびもちやオリジナル御朱印帳やミニタオルなどのおみやげなどもあり、旅の思い出づくりにぴったりです。

基本情報
名称  観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」
連絡先  050-3536-3957(近鉄電車テレフォンセンター)
WEB  観光特急「青の交響曲」公式サイト

4. 吉野千本桜は超絶景!ぜひ実際にその目で確かめよう

吉野千本桜は、一目に千本もの桜が見渡せるという意味で名付けられましたが、実際にはさらに多く、約3万本もの桜が山のふもとから山頂まで密集しています。吉野千本桜だけでなく、周辺にも見どころのある観光スポットがたくさんありますので、吉野のお花見とあわせて周辺観光も楽に回れるツアーなどに参加してみてはいかがでしょうか。

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