2024年1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県ですが、3月には北陸新幹線の金沢―敦賀駅間が開業し、復興に向け歩み始めています。情緒あふれる景観や壮大な自然、新鮮な食材や現代アートなど、多種多様な魅力があふれ、知れば知るほど行きたくなる石川県を、エリアごとにご紹介します。
1. 金沢エリア
金沢は加賀藩前田家の城下町として栄えた街で、歴史情緒あふれる景観や現代アート、グルメなどが楽しめます。「金沢といえばここ!」という、ぜひ立ち寄ってほしい定番の観光スポットをご紹介します。
1-1 金沢駅
石川県の玄関口といえば金沢駅。東口広場の「鼓門(つづみもん)」と「もてなしドーム」は金沢駅のシンボルであり、観光客の記念撮影スポットになっています。「鼓門」は石川県の伝統芸能である能楽の鼓をモチーフとしており、高さ13.7mの門構えは圧巻。ガラスとアルミで覆われた「もてなしドーム」はモダンな雰囲気で、雨や雪で人が濡れないよう傘の役割を担っています。駅のコンコース内にも水や伝統工芸品があしらわれ、降り立った瞬間から文化の香りを感じられます。
基本情報
名称 金沢駅
住所 石川県金沢市木ノ新保町1-1
WEB 金沢観光協会公式サイト
1-2 近江町市場
新鮮な海鮮物や加賀野菜を売っている近江町市場。「金沢の台所」とも呼ばれ、お寿司屋さんの握りずしや海鮮丼を食べることができます。コロッケなどの食べ歩きも充実しており、フルーツやお惣菜、お菓子なども買うことができます。あちこちから呼び込みの声が飛び交い、見て回るだけでワクワクする活気のあるスポットです。
基本情報
名称 近江町市場
連絡先 076-231-1462
住所 石川県金沢市上近江町50
WEB 近江町市場公式サイト
1-3 兼六園
日本三名園のひとつに数えられる兼六園は特別名勝にも指定されており、江戸時代を代表する日本庭園です。広大な敷地には大きな池や築山など見どころは多く、また 休憩所となる茶店も点在しており、和菓子と抹茶などで休憩をしながら散策を楽しめます。桜や新緑、紅葉や雪景色など、季節の移り変わりとともに表情を変える庭園は、どの季節に訪れても魅力に溢れています。
基本情報
名称 兼六園
連絡先 076-234-3800
住所 石川県金沢市兼六町1番
WEB 兼六園公式サイト
開園時期・時間 3月1日~10月15日 7:00~18:00/10月16日~2月末日 8:00~17:00
1-4 ひがし茶屋街
まるで江戸時代にタイムスリップしたような、風情溢れるひがし茶屋街。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、出格子と石畳の美しさが印象的です。日が暮れてくるとどこからか、芸妓の太鼓や三味線の音も聞こえてきます。重要文化財に指定されている建造物も多く、リノベーションしたカフェやショップでは買い物やグルメを楽しむことができます。名物の金箔ソフトクリームもおすすめです。
基本情報
名称 ひがし茶屋街
連絡先 076-232-5555(金沢市観光協会)
住所 石川県金沢市東山 ひがし茶屋街
WEB 金沢観光協会公式サイト
1-5 金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館は、公園のように誰でも気軽に立ち寄れるよう作られた現代アート美術館です。ガラス張りの壁面や円形の建物が特徴的で、レアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール」は有名です(「スイミング・プール」地下部への入場は事前予約が必要です)。無料で楽しめる交流ゾーンにもアートがたくさんあります。また、館内にはカフェレストラン、ミュージアムショップも併設されており、時間をかけて鑑賞したいスポットです。地震の影響で休止中の施設もあるので、確認のうえ見学してください。
基本情報
名称 金沢21世紀美術館
連絡先 076-220-2800 (代表)
住所 石川県金沢市広坂1-2-1
WEB 金沢21世紀美術館公式サイト
2. 「加賀」エリア
加賀エリアは北陸屈指の温泉観光地。「山代温泉」「山中温泉」「片山津温泉」など、湯の町散策が楽しめます。また重要文化財に指定されている「那谷寺」や、九谷焼や山中塗といった伝統工芸も見どころです。北陸新幹線の加賀温泉駅が開業し、アクセスがよくなりました。
2-1 那谷寺
那谷寺は古くから白山の神を信仰し、「自然こそ神仏」という教えを守り続けている高野山真言宗の別格本山。本殿をはじめとする5棟の国の重要文化財や名勝指定園が見どころで、 大悲閣(本殿)には、十一面千手観世音菩薩が祀られており、その洞窟内をめぐる 「いわや胎内くぐり」が有名です。参拝を済ませたら、国の名勝に指定されている「奇岩遊仙境」を眺め、楓月橋を渡り展望台へ。素晴らしい景勝を楽しめます。
基本情報
名称 那谷寺
連絡先 0761-65-2111
住所 石川県小松市那谷町ユ122
WEB 那谷寺公式サイト
2-2 石川県九谷焼美術館
石川県九谷焼美術館では、365年以上続く「九谷焼」の歴史や名品が展示されています。「九谷焼」は大胆な構図とあざやかな色彩が特徴的な色絵磁器で、国内だけでなく海外からも高い評価を受けています。江戸時代前期より脈々と受け継がれてきた伝統に現代の新たな視点が加わり、工芸品から美術品として進化した姿を見ることができます。
基本情報
名称 石川県九谷焼美術館
連絡先 0761-72-7466
住所 石川県加賀市大聖寺地方町1-10-13
WEB 石川県九谷焼美術館公式サイト
2-3 月うさぎの里
月うさぎの里は約50匹のうさぎたちと触れ合うことができる体験型テーマパークです。敷地内には石川県の郷土料理を堪能できる食堂やお土産ショップも併設。「運(つき)をよぶ」と評判の「うさぎの神社」もあるので、参拝してみてはいかがでしょうか。
基本情報
名称 月うさぎの里
連絡先 0761-73-8116
住所 石川県加賀市永井町43-41
WEB 月うさぎの里公式サイト
2-4 鶴仙渓
鶴仙渓は加賀市の山中温泉街のすぐそばにある美しい渓谷です。「こおろぎ橋」から「黒谷橋」にかけての約1.3kmが人 気の観光スポットとなっています。総檜造りの「こおろぎ橋」、独創的なS字型の「あやとりはし」、アーチ型の石橋「黒谷橋」など個性豊かな橋と美しい渓谷美が見どころです。
基本情報
名称 鶴仙渓
連絡先 0761-78-0330(山中温泉観光協会)
住所 石川県加賀市山中温泉東町~山中温泉下谷町
WEB 加賀温泉郷公式サイト(鶴仙渓)
2-5 加賀温泉郷(山代、山中、片山津)
加賀温泉郷は、山代、山中、片山津の三温泉を抱く人気の温泉地 です。最も古い歴史を誇る山代温泉は、 公衆浴場である「総湯」「古総湯」を中心に、古き良き温泉文化の風景が広がります。山中温泉は松尾芭蕉も魅せられたという温泉地 で、鶴仙渓があることから四季折々の美しい景観を楽しむことができます。片山津温泉は白山連峰を背景に 、1日に7 回も色を変えるという柴山潟の眺望が見どころです。
基本情報
名称 山代温泉
連絡先 0761-77-1144
住所 石川県加賀市山代温泉北部3丁目70番地
WEB 山城温泉公式サイト
名称 山中温泉
連絡先 0761-78-0330(山中温泉観光協会)
住所 石川県加賀市山中温泉
WEB 山中温泉公式サイト
名称 片山津温泉
連絡先 0761-74-1123
住所 石川県加賀市片山津町ツ71番地
WEB 片山津温泉公式サイト
3. 能登エリア
能登エリアは、山や海の豊かな自然を感じられるエリアです。ゆったりとした時間に身を任せ過ごすのも贅沢な体験になるでしょう。特に地震の被害が大きかった地域ですが、少しずつ観光客も受け入れられるようになってきました。
3-1 千里浜なぎさドライブウェイ
千里浜なぎさドライブウェイは全長約8kmの海岸で、波打ち際まで車で走れる唯一の砂浜として有名な観光スポットです。爽快なドライブが楽しめるだけでなく、美しい夕日や朝焼けを眺めることができるのも魅力。3~11月頃にかけて海岸線には食堂も立ち並び、千里浜名物の焼貝が味わえるのも見逃せません。
基本情報
名称 千里浜なぎさドライブウェイ
連絡先 0767-22-1118(商工観光課)
住所 石川県羽咋市千里浜町〜宝達志水町今浜
WEB 羽咋市公式サイト(千里浜なぎさドライブウェイ)
3-2 九十九湾遊歩道
九十九湾は大小さまざまな入り江からなるリアス海岸で、日本百景にも選ばれた美しい海岸です。浅瀬にはヤドカリやカニといった海の生き物たちを見ることもできます。遊歩道の飛び石を渡りながら透明な水面を眺めていると、まるで海の上を歩いているような感覚に。美しい景色と波の音を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
基本情報
名称 九十九湾
連絡先 0768-62-8526(能登町ふるさと振興課)
住所 石川県鳳珠郡能登町市之瀬~越坂
WEB ほっと石川旅ねっと(九十九湾)
3-3 のとじま水族館
「来て!見て!触れる!」をテーマにしたのとじま水族館は、子どもだけでなく大人も楽しめる体験型スポットです。能登半島に生息する魚たちを中心に約500種が展示されており、日本海の水族館で唯一飼育されているジンベエザメは見どころ。イルカやアシカのショーも人気を集めていましたが、地震の影響で休館中です(2024年6月現在)。
基本情報
名称 のとじま水族館
住所 石川県七尾市能登島曲町15部40
WEB のとじま水族館公式サイト※2024年6月現在休館中
3-4 白米千枚田
白米千枚田は日本の棚田百選や国指定文化財名勝に指定される人気の観光スポット。棚田の美しさは海外からも人気で、2011年には世界農業遺産にも認定されています。季節や時間帯によって表情を変え、春には水田が青空や夕暮れのオレンジ色に染まり、夏には青々とした稲の穂が伸び始めます。秋には黄金色の稲穂が揺れ、夜のイルミネーションでは昼間とは違った美しい景色を見ることができます。地震により、大きく亀裂が入ったり、水路が壊れたりする被害が出ましたが、懸命に修復に努めています。
基本情報
名称 白米千枚田
連絡先 0768-23-1146(輪島市産業部観光課)
住所 石川県輪島市白米町99-5
WEB 輪島千枚田公式サイト
3-5 輪島朝市
輪島の朝市は日本三大朝市のひとつで、千年以上続く歴史のある朝市です。海産物や農産物、工芸民芸品などの店が立ち並び、その数は約200軒にのぼります。値札はほとんどついておらず、売り手のおばちゃんと交渉して買うのも楽しさのひとつ。食べ歩きもでき、散策するだけでも楽しめます。
地震による大規模火災で甚大な被害を受けましたが、公費による解体作業も始まり、各地への出張朝市として再開への道を歩んでいます。
基本情報
名称 輪島朝市
WEB 輪島朝市公式サイト ※最新情報は公式サイトをご確認ください
4. 白山エリア
白山エリアは壮大な山々と大自然の絶景が広がり、登山やトレッキング、スキーやキャンプなどを楽しむことができます。またパワースポットや温泉もあるので、自然に癒されたい人におすすめのエリアです。
4-1 白山
白山は富士山、立山とともに日本三霊山として、古くから自然信仰の対象として崇拝されてきました。白山は登山道がいくつも整備されていて初心者におすすめのコースもあり、可憐に咲く高山植物を楽しみに登山する方が多い山です。美しくも神々しい大自然に、多くの登山客が魅了されています。
基本情報
名称 白山
連絡先 076-274-9544(観光文化スポーツ部観光課)
住所 石川県白山市
WEB 白山公式サイト
4-2 白山比咩神社
霊峰白山を御神体とする白山比咩神社は、全国の白山神社の総本宮であり北陸最大のパワースポットともいわれています。御祭神である白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)は別名菊理媛尊(くくりひめのみこと)ともいい、ご縁を「くくる」縁結びの神様とも言われています。神社の境内には白山から流れる延命長寿の霊水が湧き出ており、参拝客は持ち帰ることができます。
基本情報
名称 白山比咩神社
連絡先 076₋272-0680
住所 石川県白山市三宮町ニ105-1
WEB 白山比咩神社公式サイト
4-3 白山白川郷ホワイトロード
岐阜県と石川県をつなぐ「白山白川郷ホワイトロード」は、世界文化遺産の白川郷合掌造りの集落へと続くドライブコースです。開通期間が限られており、6月上旬~11月上旬まで通ることができます。33.3kmの道のりには姥ヶ滝を始めとした絶景スポットがたくさん。紅葉の時期のドライブが人気です。
基本情報
名称 白山白川郷ホワイトロード
連絡先 076-256-7341(白山林道石川管理事務所)
住所 石川県白山市金劔宮
WEB 白山白川郷ホワイトロード公式サイト
4-4 金劔宮
白山比咩神社の近くにあり、北陸最古の神社と伝えられる金劔宮。白山七社のうちの一つとして有名です。境内には七社の社があり、身命守護、健康、生業繁栄などのご利益を願います。参道の「女段」には高さ7m、横幅2mの天然の滝が流れ落ちています。 市内にこのような大きな滝が流れ落ちる場所はとても珍しいので 参拝の際は是非女段を通ってみてください 。
基本情報
名称 金劔宮
連絡先 076-272-0131
住所 石川県白山市鶴来日詰町巳118
WEB 白山市公式サイト(金劔宮)
4-5 獅子吼高原
獅子吼高原は標高約650mの空と山を一度に満喫できるスポットです。頂上へはゴンドラで行くことができ、眼下に広がる広大な加賀平野や手取川扇状地は絶景そのもの。高原ではカートやパラグライダーといったアクティビティや、絶景を眺めながらのスイーツも楽しむことができます。
基本情報
名称 獅子吼高原
連絡先 (パーク)076-273-8449/(ゴンドラ)076-272-0600
住所 石川県白山市八幡町リ110番地
WEB 白山市地域振興公社「PLAYはくさん」
5. 石川県を満喫しよう!
歴史や伝統文化、食や大自然など、たくさんの魅力が詰まっている石川県。季節によっても表情を変えるので、何度も訪れたくなってしまいます。ぜひ石川県の魅力と非日常を体感してみてください。
とりっぷナビ編集部
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