手つかずの大自然が残る五島列島は、2018年7月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産に登録されました。島には多くのカトリック教会が存在し、教会を巡るツアーも人気です。ここでは、美しい五島列島のおすすめスポットをご紹介します。
1. 五島列島ってどんなところ ?
長崎県の西側の海に並んで浮かぶ五島列島は、大小140の島々からなる美しい場所です。最も大きな島は福江島、2番目に大きな中通島、その他に若松島、奈留島、久賀島の5つの島がメインとなっています。各島には潜伏キリシタンの歴史を感じられるカトリック教会が点在しています。
五島列島はキリスト教が禁止されていた時代、キリストの信仰を守ろうとした人々が移り住み、200年以上もの間、密かに祈りを捧げてきた場所で、他の島にはない独特な雰囲気を醸し出しています。
2. 五島列島へのアクセス
五島列島へは、長崎港から1日3~4便の高速船が出ていて、約1時間半で行けます。五島つばき空港を利用すれば長崎空港・福岡空港から約40分で行ける、アクセスの良い島です。 博多港からの定期フェリーも運行しています。
2-1.島から島へのアクセスは?
大小 140の島からなる五島列島は、色々な島を巡るアイランドホッピングができます。島から島への移動は船のみで、九州商船と野母(のも)商船が運営する定期便や海上タクシーを利用することになります。
2-2島内を巡る手段は?
島内を巡る主な手段は、バスかレンタカー、タクシーです。大きな島の場合は、歩きや自転車だけでは周りきれませんし、ほとんどの観光地は車が必要な場所にあります。
3.3泊4日で行ける!五島列島で絶対に行きたいおすすめスポット
ここでは、五島列島を訪れた際に絶対行っておきたいおすすめスポットを、厳選して8つご紹介します。
3-1【福江島】大瀬埼灯台
五島列島の中でも1番大きな島の福江島は、面積326km²、日本の離島の大きさランキングで11位になっています。大瀬埼灯台は、断崖絶壁の上に立つ灯台で、福江島のシンボル的存在です。
青い海に白い灯台が映え、絶好の写真スポットとして「日本の灯台50選」にも選ばれています。大瀬埼灯台は、九州本土で最も遅い時間に夕陽が沈む場所です。夕方になると白い灯台がオレンジ色に染められ、昼間とはまた違った絶景を見られます。
基本情報
名称 大瀬埼灯台
住所 長崎県五島市玉之浦町玉之浦
連絡先 0959-87-2211
3-1【福江島】五島観光歴史資料館
五島観光歴史資料館は、福江藩の福江城(石田城)二の丸跡に造られた施設で、五島列島の歴史や文化に関する資料が保管されています。福江城は、黒船来航に備えて、1863年に完成しましたが、わずか9年後に明治政府によって解体された歴史を持ちます。築城当時は、日本唯一の3方向を海で囲まれた、また日本最後の海城でした。 3階建ての資料館の中には、五島列島で暮らし始めた人々の旧石器時代の様子や五島列島のキリシタンなどについて学べる資料がたくさん展示されています。
基本情報
名称 五島観光歴史資料館
住所 長崎県五島市池田町1−4
連絡先 0959-74-2300
WEB まるごとう(五島市公式サイト/五島観光歴史資料館)
3-3【久賀島】旧五輪教会堂
五島列島には4件の世界遺産の構成資産があり、旧五輪教会堂はそのうちの一つの久賀島の集落に含まれています。旧五輪教会堂は1881年に建てられた木造の教会で、日本で最も古い現存教会の1つです。国の重要文化財にも指定されています。事前に許可をとる必要はありますが、五島列島にある教会では珍しく内部の撮影が許されています。外観は和風建築ですが、内部はゴシック風祭壇や板張りのリブ・ヴォールト天井と言った本格的な教会建築様式になっているのが特徴です。
基本情報
名称 旧五輪教会堂
住所 長崎県五島市蕨町993-11
連絡先 0959-72-6369
WEB 世界遺産の島 五島(五島市公式サイト)
3-4【奈留島】江上天主堂
江上天主堂は、1918年に完成した比較的新しい教会堂です。「奈留島の江上集落」の一部という形で世界遺産に登録されています。教会堂の周りは木々に囲まれていて、草木からのぞくクリーム色の壁や青い窓枠が幻想的で美しいと人気の観光スポットとなっています。江上天主堂は40~50人の信者が建築資金を出し合って建てた教会堂で、手書きの柱の木目やステンドグラスなどが特徴で、国の重要文化財にも指定されています。
基本情報
名称 江上天主堂
住所 長崎県五島市奈留町大串1131
連絡先 095-846-4248 ※教会見学に当たっては事前連絡が必要です。
WEB 世界遺産の島 五島(五島市公式サイト)
3-5【若松島】キリシタン洞窟
キリシタン洞窟は、江戸後期から明治初期の禁教期に迫害にあったキリシタンたちが、船でしか行けない洞窟でひそかに信仰を守っていた場所です。若松港から船で10分ほどのところにあり、奥行きは約50m、幅と高さは約5mの狭いドーム型洞窟で、入り口には真っ白なキリスト像と十字架が立っています。潜伏キリシタンたちは朝食の焚き火の煙で見つかり拷問にかけられてしまいましたが、それ以来キリシタン洞窟は五島列島のキリスト教信者の信仰対象となりました。
基本情報
名称 キリシタン洞窟
住所 長崎県南松浦郡新上五島町若松郷
連絡先 0959-42-0964
WEB 新上五島町観光物産協会公式サイト
3-6【中通島】矢堅目の駅
矢堅目の駅は、矢堅目公園を望む海辺にある観光スポットです。矢堅目の駅は、「矢堅目の塩」を作っている精製所が併設されているので、「矢堅目の塩」を使ったソフトクリームや五島うどん、にがりなども販売されています。矢堅目の塩は添加物が一切入っておらず、ミネラル豊富でまろやかな味わいが特徴です。五島列島を訪れた記念としてぜひ矢堅目の塩を購入してみてください。
基本情報
名称 矢堅目の駅
住所 長崎県南松浦郡新上五島町網上郷688-7
連絡先 0959-53-1007
WEB やがため公式サイト
3-7【中通島】カトリック大曽教会
カトリック大曽教会は1916年に、地元出身の鉄川与助によって再建された教会です。異なる2種類のレンガを使った外壁と桟瓦葺きの重層屋根が特徴で、正面には鐘塔が高くそびえ立っています。教会の内部はアーチを平行に押し出した形状のリブ・ヴォールト天井や花をモチーフにしたステンドグラスから差し込む光が美しく、心癒されるでしょう。
基本情報
名称 カトリック大曽教会
住所 長崎県南松浦郡新上五島町青方郷2151-2
連絡先 0959-42-0183(新上五島町教育委員会文化財課)
URL ながさき旅ネット(大曽協会)
3-8【頭ヶ島】頭ヶ島天主堂
頭ヶ島天主堂は、中通島の東端にある橋を渡って行ける頭ヶ島にあります。頭ヶ島は1軒を除いた島民が皆キリシタンでしたが、禁教期に信徒は島から全員逃げ出し、禁教令が解かれてから頭ヶ島に戻ってきました。頭ヶ島天主堂は、1919年に建てられた天主堂で、信者が近くの島から切り出した石を使って造られたため、劣化が少なく現在もきれいな状態で残っています。内部は折上天井になっていて、至るところにツバキをモチーフにした花柄文様が描かれています。
基本情報
名称 頭ヶ島天主堂
住所 長崎県南松浦郡新上五島町友住郷頭ヶ島638-1
連絡先 095-823-7650 ※頭ヶ島天主堂の見学は、事前連絡が必要です。
WEB 新上五島町観光物産協会公式サイト(頭ヶ島天主堂)
4.五島列島を巡るならツアーがおすすめ!
五島列島は、真っ青な海と大自然、またキリシタンの歴史 を感じられる島々です。2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録されたため、日本だけでなく世界中から注目を集めています。五島列島は大小140の島々からなる列島なので、島から島へ移動をするには船を手配しなくてはなりません。読売旅行では、アイランドホッピングを楽しめる五島列島ツアーを取り扱っていますので、気になる方はぜひツアーをご覧ください。
とりっぷナビ編集部
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