
日本三名爆のひとつである「那智の滝」。山深く荘厳な佇まいが魅力的ですが、どのようにして行くのでしょう。那智の滝までのアクセスと、おすすめの熊野古道ルートをご紹介します。
1. 那智の滝を抱く「熊野三山」と「熊野古道」

「那智の滝」がある和歌山県の熊野三山は、古くから熊野信仰の中心地で、多くの修行者や信仰者が訪れてきました。その雄大な自然と神々しさは人々を魅了し、「熊野三山(本宮、新宮、那智)」や「熊野古道」は2004年にユネスコ世界遺産に登録されました(正式名称「紀伊山地の霊場と参詣道」)。熊野はその神聖さから「蘇りの地」と呼ばれ、いまや国内だけでなく海外からも多くの参拝者が訪れるパワースポットとなっています。
2. 日本三名爆「那智の滝」とは

「那智の滝」とは熊野エリアの那智山にあり、栃木県の「華厳の滝」、 茨城県の「袋田の滝」とともに日本三名爆のひとつに数えられています。その落差は133m、滝壺は水深10m以上にも及び、直瀑では落差日本一の名瀑です。
「那智の滝」は滝そのものがご神体とされており、本殿や拝殿はなく、熊野那智大社の別宮である「飛瀧(ひろう)神社」に祀られています。滝を最も近くで拝観できるのが、飛瀧神社の鳥居をくぐったところにある「御瀧拝所舞台」。那智の滝の迫力を堪能できるのはもちろん、延命長寿の水として尊ばれている滝壺の水を飲むこともできます。水しぶきに触れるだけでご利益があるとも言われているので、ぜひ参拝してみてください。
3. 「那智の滝」へのアクセス
「那智の滝」がある熊野那智大社別宮飛瀧神社の最寄駅はJR紀勢本線の「紀伊勝浦(きいかつうら)駅」です。紀伊勝浦駅からは熊野御坊南海バスに乗車し、約30分でバス停「那智山」に到着します。駅からタクシーを利用すると、20分ほどです。紀伊勝浦駅まで、出発地ごとのアクセスは以下のようになります。
東京発
【電車】
東海道新幹線にて名古屋駅へ(約1時間40分)
↓
名古屋駅よりJR紀勢本線(きのくに線)の特急で紀伊勝浦駅へ(約3時間50分)
【車】
東名高速道路・新東名高速道路・伊勢湾岸自動車道を名古屋方面へ(所要時間 約4時間20分)
↓
東名阪・伊勢自動車道・国道42号を南下、那智勝浦町へ(所要時間 約3時間30分)
【高速バス】
西武観光バス:池袋・新宿から乗車し、終点の勝浦温泉まで(約11時間)
【飛行機】
東京(羽田空港)より南紀白浜空港まで(約70分)
↓
南紀白浜空港からはバスで白浜駅へ(約20分)
↓
JR白浜駅より特急で紀伊勝浦駅へ(約1時間25分)
大阪発
【電車】
新大阪駅よりJR紀勢本線(きのくに線)の特急で紀伊勝浦駅へ(約3時間30分~4時間)
【車】
阪和自動車道・紀勢自動車道(無料区間)ですさみ南ICへ→国道42号を経て那智勝浦町へ(約3時間30分)
【高速バス】
大阪より田辺・白浜間を毎日10往復運行しています。
大阪・なんば もしくはJR大阪駅から紀伊田辺駅へ(約3時間)
紀伊田辺駅からJR紀勢本線(きのくに線)の特急で紀伊勝浦駅へ(約1時間40分)
名古屋発
【電車】
名古屋駅よりJR紀勢本線(きのくに線)の特急で紀伊勝浦駅へ(約3時間50分)
【車】
東名阪・伊勢自動車道・国道42号を南下、那智勝浦町へ(約3時間30分)
【高速バス】
名古屋より新宮市へ
新宮駅からJRで紀伊勝浦駅へ
4. 「那智の滝」おすすめルート

那智の滝を訪れるにはどのようなルートで行けばいいのか、時間はどのくらいかかるのか、いろいろ気になるかと思います。ここでは、熊野古道を歩くおすすめルートをご紹介します。
大門坂(だいもんざか)から熊野古道を歩く
那智の滝へ行くならば、大門坂から向かうコースがおすすめです。所要時間は往復で2時間半~3時間ほどですが、熊野古道の代表的な景観を満喫することができます。まずは大門坂駐車場を出発し、大門坂の石畳を歩いていきましょう。大門坂は古杉に囲まれており、荘厳で神聖な大自然を肌で感じることができます。古くから聖地として信仰されてきた景観に心打たれることでしょう。特に樹齢800年の夫婦杉は圧巻です。
石畳を抜けると、参道の長い階段が現れます。参道を上った先には、「熊野那智大社」。朱色の美しい社殿を構え、熊野三山のひとつに数えられる代表的なパワースポットです。「熊野那智大社」への参拝が済んだあとは、隣にある「青岸渡寺」にも参拝しましょう。そして三重塔の方へ下っていくと、いよいよ「那智の滝」が見えてきます。三重塔を通り石畳を下れば、那智の滝を祀る「飛龍神社」に到着。大門坂コースは初心者向けではありますが、上り坂やきつい傾斜が随所にあるので、歩きやすい靴と服装で行くことをおすすめします。石畳には苔が生えており滑りやすくなっているので、注意して歩きましょう。帰りは歩きで戻るか、「那智の滝前」からバスに乗ることもできます。
5. 「那智の滝」写真スポット

せっかく那智の滝を訪れるなら、記念に残る写真を撮っておきたいもの。ぜひ知っておきたい、滝を美しく写せる写真スポットをご紹介します。春の桜、夏の新緑、秋の紅葉と、季節によって雰囲気の違った写真を楽しめます。
三重塔

青岸渡寺は本堂が重要文化財であり、さらに本堂の裏手に行くと三重塔があります。ここは三重塔と那智の滝を一望できる写真スポット。ぜひ一枚は撮っておきたいポイントです。
御瀧拝所

御瀧拝所舞台の最も近くで迫力のある写真を撮れるのがここ。下の方から撮ると、バランスよく滝全体を収めることができます。遠くから撮るのとは違う、臨場感のある写真が撮れるでしょう。
6. 巡礼するときのマナー

熊野古道の美しい自然を守るため、巡礼する際には以下のマナーを守りましょう。
・ゴミは必ず持ち帰る
・動植物を採らない
・体力を考慮し、無理のないコースで巡る
ひとりひとりが心がけることで、みんなが気持ちよく参詣できます。
7. 那智の滝でパワーをチャージしよう
神々しくもダイナミックな那智の滝。何度も足を運びたくなるような、神秘的なパワーやマイナスイオンに満ちています。疲れたとき、パワーをもらいたいときなど、訪れて癒されてみてはいかがでしょうか。読売旅行でも熊野古道や那智の滝を回るツアーは人気です。ぜひご利用ください。
とりっぷナビ編集部
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